1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550016
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 正良 京工繊大, 工芸学部, 助教授 (70029320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 肇 神戸大学, 工学部, 教務職員 (20110801)
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Keywords | レーザ結晶化 / 熱解析 / 三次元集積回路 / レーザアニール / 半導体 / 温度 |
Research Abstract |
本研究は、三次元集積回路の基本構造であるSi/Si【O_2】/Siのような多層構造電子材料を高出力レーザで局所加熱し、溶融すなわち固液間相転移時の熱解析を理論的に行い、三次元熱解析シュミレータを開発するとともに、顕微赤外カメラを用いて固液間相移転時の輻射熱分布を測定し、核結晶の発生や固液界面の動きなどの半導体の溶融再結晶化過程の可視化を行い、レーザ結晶化過程の機構を明らかにすることを目的として始めたものであり、本年度は以下に示す研究を行った。 1.ラプラス変換とグリーン関数を用いて導いた半無限多層構造における熱拡散方程式の線形解折解を基として、多層構造材料の光学定数(反射率,吸収係数)や熱定数(伝導率,拡散係数)の温度依存性、さらに、固液間相転移時の潜熱の授受を考慮に入れた非線形数値解折アルゴリズムを確立した。 2.半無限多層構造に限らず、より実際の集積回路に近い構造にも対処できる熱解析手法として境界要素法を適用し、二次元線形非定常問題を解くためのシュミレーションプログラムを開発した。今後、これを基礎とし、三次元場と非線形場にも適用できるように進展していく予定である。 3.顕微赤外カメラを用いて固液間相転移時の輻射熱分布を測定し、固液間熱輻射率の相違と温度差による熱輻射率の相違から核結晶の発生や固液界面の動きを可視化することができた。固液間相転移時には、固相と液相が空間的に混在し、時間的にはゆらぎながら動き、一種の不安定性を示すことが明らかになった。
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Research Products
(1 results)