1986 Fiscal Year Annual Research Report
高温クリープ域における長時間保持を伴う低サイクル疲労寿命推定の研究
Project/Area Number |
61550062
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
坂根 政男 立命館大, 理工学部, 助手 (20111130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大南 正瑛 立命館大学, 理工学部, 教授 (60066587)
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Keywords | クリープ疲労 / 長時間保持 / 高温 / 低サイクル疲労 / 寿命予測 |
Research Abstract |
研究代表者が所属する機関に既設の高温用電気油圧サーボ疲労試験装置および簡易型長時間保持疲労試験機を用いて、873Kにおいてオーステナイト系ステンレス鋼SUS304の平滑丸棒試験片について、引張・圧縮,ひずみ制御下(ひずみ比R=-1)の保持疲労試験を行った。採用した保持時間は5分,30分および24時間である。クリープ疲労条件下での寿命評価のために併せてクリープ破断試験も行った。得られた主要な結論は以下の通りである。 1.静クリープ破断試験,保持時間(5分,30分,24時間)を伴う高温低サイクル疲労試験を実施し、短時間から長時間にわたる基礎データを取得した。 2.静クリープ破断試験結果、保持を伴わない高温低サイクル疲労試験結果の2つの基礎データを基にして、5分〜24時間の保持を伴う高温低サイクル疲労の寿命予測精度について検討した。用いた寿命予測法は線形損傷和則を用いた。なお、眼界損傷量としてはASMEのコードケースに従い、5分と24時間保持のものについてはクリープ損傷φcと疲労損傷φfとの和が1で破損が生じるとし、30分保持のものについてはφc+φf=0.6で破損が生じるものとした。線形損傷和則は5分保持から24時間保持(最長試験期間25日)を伴う低サイクル疲労寿命を精度良く予測できることが確認された。 3.保持時間の長短と材料損傷との関連性を明らかにするために、保持時間を伴うものについて試験を中断しX線回折実験を行った。X線プロファイルのフーリエ解析から得られるマイクロストレインは保持時間の長いもの程大きく、またパーティクルサイズは小さくなることが明らかにされた。
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[Publications] 西野精一: 第30回材料研究連合講演会前刷集(日本学術会議材料工学研究連合連絡委員会). 155-156 (1986)
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[Publications] 西野精一: 第24回高温強度シンポジウム前刷集(日本材料学会). 87-91 (1986)
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[Publications] Masateru,Ohnami: Current Japanese Materials Research,"High Temperature Creep-Fatigue",ed.R.Ohtani,M.Ohnami and T.Inone,the society of Materials scienu,Japan,Elsevrey Applied Science Publisher. V01.3. (1987)