1986 Fiscal Year Annual Research Report
切削状態認識用複合機能形超音波インプロセスセンサの研究
Project/Area Number |
61550090
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 周三 東京工大, 工学部, 助手 (80176338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 正臣 東京農工大学, 工学部, 助教授 (90108217)
伊東 誼 東京工業大学, 工学部, 教授 (60016441)
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Keywords | 切削状態認識 / インプロセスセンサ / 超音波 / 反射率 / 工具摩耗 / 工作物寸法 |
Research Abstract |
切削加工における工作物の寸法・形状,工具摩耗などの諸特性をインプロセスで測定することは、切削加工の自動化,無人化が進むなかで重要な課題である。そこで本研究では、これまで工作機械構造の分野で開発された超音波による接触面圧力測定法の原理を利用して、工具から被削材へ超音波を入射させ、反射波が戻ってくるまでの時間から「工作物の寸法」,被削材表面と工具刃先の摩耗による接触面積の変化(反射率の変化)から「工具摩耗」を同時に検出する複合機能形超音波インプロセスセンサに関する基礎研究を行った。現在までに得られた主な成果及び進行状況は以下のとおりである。 1.工作物と工具刃先の接触部は通常の接触面と著しく異なるが、このような接触状態下にある工具摩耗量と工作物寸法の検出について、静的なモデル実験を行ったところ、十分な出力信号(反射率の変化)が得られ、本測定法の妥当性が得られた。 2.切削時における出力信号の検討を行ったところ、乾燥状態においては反射率の変化を監視することにより工具摩耗(フランク摩耗)を検出することが可能であること。また、工作物寸法の検出については切削熱の影響が大きく関与することが明らかになった。 3.切削油剤を供給した場合には、切削時に生じる振動および境界面に切削油剤が介在することにより音波の特性が変化するため十分な出力信号を得ることができない。 よって、次年度も当初設定した計画に従って、特に今年度確認された工具摩耗の検出について、種々の切削条件下でのデータの拡充、ならびに工作物寸法の検出方法についての検討を行い、本測定法の総合評価を行い、問題点とその対策などを明確にし、実用化のための基礎を固める。
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Research Products
(1 results)