1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550132
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
妹尾 泰利 九大, 生産科学研究所, 教授 (10038573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 凱文 九州大学, 生産科学研究所, 助手 (70037977)
速水 洋 九州大学, 生産科学研究所, 教授 (10038606)
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Keywords | 三次元流れ / 二次元流れ / 曲り通路 / 曲り損失 / 減速損失 |
Research Abstract |
三次元流れを研究する場合、普通に用いられる曲り通路は、円形断面にしろ長方形断面にしろ断面形状は管軸方向に一定で、管軸は入口の直線部に続くある長さが一定曲率の円孤部、その下流の出口部が再び直線となっている。その場合には入口の直線部から円孤に移る区間の凹壁面は減速流となり、そこの境界層が甚だ厚くなって底壁面の三次元流れを複雑にし、現象の解明の妨げとなっている。本実験では、上下壁面は240mmの間隔の平行平面で、その間に設けられる2枚の側壁によって長方形断面の曲り通路が形成されている。曲り部の曲率半径は外壁が400mm,内壁が280mm,通路幅は120mmである。入口部は、凹壁面の速度が、一定に保たれるようにと凹壁面の形状をポテンシャル理論によって定めた。曲り部ではある助走区間の後、主流及び底面境界層が流れ方向に変化しない状態となるが、その区間では底壁面の境界層が凸壁面に向って移動して凸壁面に集積するので、それが下流に向って増加している。この様子を計測した結果は先に導いた理論予測値とほぼ合致している。これに続く出口部は本研究の主要部で、出口部への流入状態を変化させるために円孤状の区間が140度のものと200度のものと2種類のダクトが準備されている。出口部で圧力損失の主な原因となるのは凸壁面上の減速流と考えられるので、出口部は単純な平行通路のほかに、凸壁面上では出口に向って等速な狭まり通路、及び凸壁面上での減速の度合が平行通路の約2倍となる拡がり通路の各状態について実験する計画で、そのための通路形状は二次元ポテンシャル理論によって定め、3種の出口形状の実験が可能な可撓式の側壁を採用した。この方法によって、側壁も底壁も入口から出口まで継ぎ目がなく、継ぎ目によって境界層流れが乱されることはない。研究は順調に進行しており、第2年度末には新しく開発中の予測法と実験結果とを比較することが可能となろう。
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