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1986 Fiscal Year Annual Research Report

加熱管再冠水時の曲げ振動に関する研究

Research Project

Project/Area Number 61550147
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

飛原 英治  東大, 工学部, 助教授 (00156613)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 斎藤 孝基  東京大学, 工学部, 教授 (40010681)
Keywords再冠水 / クエンチ / 振動
Research Abstract

軽水炉の冷却水喪失事故時における再冠水過程の安全解析の一環として行われた単一管の再冠水実験において観察された模擬燃料棒の曲げ振動は、冷却水がサブクールされている時に励起されることが特徴で、クエンチ境界線が周方向に不均一に分布していることにより熱応力が発生し、振動させていると考えられる。本研究では、冷却水中に形成される温度成層に注目し、100℃に近い高温液部とサブクール水部の二層界面に発生する界面波と金属管の振動との関係を明らかにするために、外形10mm、長さ1mのステンレス管を用いて加熱管の急冷実験を行った。ステンレス管を囲む環状流路の内径,金属管の初期温度,冷却水のサブクール度,冷却水の上昇速度をパラメータとしてとり、曲げ振動数の変化を求めた。次に、二重円筒内の温度差、即ち密度差を有する二層流体界面に発生する界面波の固有振動数を理論解析し、温度分布が不連続に変化している場合や滑らかに変化している場合などの振動数を求めた。実験と理論の振動数を比較すると、冷却水上昇速度が3cm/s以上の場合は、実験条件全般にわたり概ね良好に一致することが明らかになった。
冷却水内の二層界面に発生する界面波の励起機構解明のためにクエンチ点近傍の冷却水の流動を可視化して調べた。その結果、冷却水中には膜沸騰部の蒸気流を駆動力とするかなり強い循環流が存在し、加熱管の冷却にともなって発生した熱のうち顕熱として冷却水にはいる入る熱はこの循環流に閉じ込められ、飽和温度に近い上層とサブクール水の下層が形成される様子が観察された。高温層部の冷却水の挙動のより詳細な解析は62年度に行う予定である。

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Published: 1988-11-10   Modified: 2016-04-21  

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