1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550161
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水谷 幸夫 阪大, 工学部, 教授 (80028993)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中部 主敬 大阪大学, 工学部, 助手 (80164268)
香月 正司 大阪大学, 工学部, 助教授 (20029292)
|
Keywords | 噴霧燃焼 / 着火 / 遅れ時間 / 衝撃波管 / 反射衝撃波 / 超音波噴霧器 / 高速度撮影 / 発光 |
Research Abstract |
1.手持の衝撃波管とその付属装置ならびに測定系の改造を行った。すなわち、衝撃波管をダブルダイアフラム型に変更し、低圧室端板付近で、超音波噴霧器から発生する自由落下状態の噴霧柱が着底寸前に衝撃波にさらされるようにした。また、衝撃波管内部の高速度撮影と発光検出とが同時にできるように端板窓を改造した。 2.反射衝撃波背後の温度と圧力を変化させて、予混合噴霧柱の着火遅れ時間を測定した。また、着火遅れ時間の燃料噴射率依存性等も調べた。 3.端板窓を通して着火過程を高速度撮影するとともに、高感度フォトトランジスタで発光をモニタした。高速度撮影と高感度フォトトランジスタとで着火時刻の指示が異なり、また後者の感度によっても着火時刻に差が出るので、着火時刻の定義に苦労したが、見かけの活性化エネルギがある温度を境に急変し、高温側と低温側とで着火機構が変化する様子が、発光信号の緩慢立ち上がり期間の変化から明らかになった。しかし、発光検出装置から得られる信号を詳細に分析してみると、噴霧の着火過程と着火機構は想像以上に複雑であるため、発光スペクトルやイオン信号などの観測も行って、着火現象と化学発光などとの関係を引き続き調査する必要のあることが判明した。また、発光検出装置の視野をより大きくする必要があることも分かった。 4.噴霧柱の位置で圧力,温度,流速が複雑に変化する様子を推定するための一次元気体力学計算も進みつつある。 5.上述の観察結果と比較・検討するために、常温,常圧の大気中を自由落下して空気と緩慢混合する油滴雲を火花点火し、点火直後の火炎の高速度撮影を行ったが、反射衝撃波点火で出現する火炎とよく類似した火炎が観察された。
|