1986 Fiscal Year Annual Research Report
超電導エネルギー貯蔵装置を用いた直流系統連系の研究
Project/Area Number |
61550205
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大沢 靖治 筑大, 構造工学系, 講師 (80026294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 琢也 筑波大学, 構造工学系, 教授 (30134208)
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Keywords | 超電導エネルギー貯蔵 / 直流系統連系 / 交直変換装置 / 電力系統安定化制御 |
Research Abstract |
1.直流系統連系用の交直変換装置として、サイリスタを用いた三相ブリッジ交直変換装置を2組作製した。また、変換器用変圧器を介して分電盤に接続し、超電導エネルギー貯蔵装置(SMES)を用いない通常の直流送電系統を模擬した回路を構成して基本的な動作を確認するとともに、等価回路のパラメータの算出を行なった。その結果、作製した交直変換装置の等価直流抵抗値は0.26Ωであることがわかった。 2.模擬実験用超電導マグネットを設計、製作した。定格電圧50Vの直流送電系に直列に接続し、妥当な時間でエネルギーの吸収・放出実験を行なえるマグネットとして、最大電流20A、インダクタンス約100H、また既存のクライオスタットに収納可能な寸法として直径180mm、高さ300mmの円筒形ソレノイドコイルを製作した。これにより、最大20kJのエネルギーが送受電端から吸収あるいは放出できることになる。 3.わが国の60Hz電力系統を簡略模擬したモデル系統において、直流連系およびSMESを用いた直流連系を導入したシミュレーションプログラムを作成した。これを用いて系統安定化制御からみた両端の交流系統に及ぼす効果について検討を行なった結果、SMESなしの直流連系では送電端(順変換器側)から送られた電力がそのまま受電端(逆変換器側)に入るのに対して、SMESがあれば両端で電力を独立に制御でき、安定化の効果が増大することが明らかとなった。 4.次年度は、SMESを模擬直流系統に接続し電力の制御特性を実験的に調べるとともに、系統安定化のための有効電力、無効電力の同時制御の方式について、GTOサイリスタの使用も含めて、計算機シミュレーションと実験の両方から検討を行なう計画である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 大澤靖治: 昭和62年電気学会全国大会講演論文集〔10〕. 1268-1269 (1987)
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[Publications] 本間琢也: 筑波大学理工学研究科報告.
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[Publications] 大澤靖治: 電気学会論文誌B分冊.