1986 Fiscal Year Annual Research Report
光ファイバ・プローブによる絶縁材料計測法の開発と内部放電前駆現象の機構の解明
Project/Area Number |
61550232
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
粟国 安一 都立大, 工学部, 教授 (10087207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷野 克巳 富山県工業試験場, 富山分室, 主任研究員
渡辺 英紀 東京都立大学, 工学部電気工学科, 助手 (90087221)
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Keywords | トリーイング / 部分放電 / 電界発光 / 絶縁破壊 |
Research Abstract |
1.当該補助金による部分放電検出器の更新等により、トリーイング試験用測定システムの整備を行い、部分放電の検出感度は従来の約5倍に向上した。2.ポリエチレン(PE)及びポリメチルペンテン(TPX)のトリーイング試験用試料及び電界発光測定用試料の形状、作成法等について種々実験的に検討した。特に後者については、当初真空プレス法により作成する予定で金型等の試作を行ったが、ボイドの発生等種々の問題を生じたため、現在は機械加工により試料作成を行っている。 3.上記測定システム及び試料を用いて、PE及びTPXのトリー開始電圧測定、長時間トリーイング試験等を実施し、これらの材料の耐トリーイング性に関する基礎データを収集した。これらの結果は昭和62年7月の電気学会絶縁材料研究会に発表する予定である。 4.試料内に挿入した光ファイバをプローブとして、光電子増倍管により電界発光強度及びスペクトルを測定する装置の試作を行い、その感度、分解能等の問題点の克服と性能改善のための実験・検討を行っている。 5.上記電界発光測定装置のデータ解析に使用するため、当該補助金により購入したデジタル・ストレージ・オシロスコープ用のソフトウェアの開発を行い、試験的な計測及びデータ処理を実施している。 6.以上の研究経過を通じて、本研究を進めるためには、部分放電の検出感度をさらに1桁改善する必要があることが明らかとなった。これを達成するには外部からの電気的、磁気的な誘導雑音を完全に遮断しなければならない。そこで現在、電界発光測定用暗室を兼ねた小型シードルームを昭和62年4月中の完成を目処に実験室内に準備中である。従って、本研究の核心を為すデータの収集については、5月中に開始できる予定である。
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Research Products
(1 results)