1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550270
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
富川 義朗 山形大, 工学部, 教授 (80007004)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 雄三 静岡大学, 教育学部技術科, 助教授 (20022171)
広瀬 精二 山形大学, 工学部共通学科, 助手 (70007201)
日下部 千春 山形大学, 教育学部技術科, 教授 (20006886)
菅原 澄夫 山形大学, 工学部電気工学科, 助手 (00007197)
|
Keywords | ピエゾアクチュエータ / 変位素子 / 積層型アクチュエータ / 超音波モーター / 直線型移動素子 / 紙送りデバイス / 進行波励振 |
Research Abstract |
"ピエゾアクチュエータの基礎的研究"として以下のような成果をあげた。 1・変位素子について: 必要な微少変位を正確に設定する圧電型の変位素子を開発検討した。すなわち(1)圧電マルチモルフ・アクチェエータについて、力係数,電気機械結合係数を明らかにした。(2)ヒステリシス除去対策を提案し、先端変位の並進化対策ならびに積算型の新しい変位素子や折り返し素子の特性を明らかにした。(3)動的な結合係数についても検討し、圧電セラミックスの積層化により、より低電位での動作の可能な事を示した。(4)回転角変位用の圧電アクチュエータの提案・検討も行った。(5)今後は過渡応答防止方法の検討が必要となる。 2・超音波モーターについて: これについては、進行波励振利用型と定在波利用型について検討し、今までにない超音波モーターを考案・検討した。(1)屈曲振動の進行波励振条件を整理し、誘導電動機の電気的駆動条件との対応を明らかにした。(2)円柱座標での考察も行い、超音波モーターの原理をより明らかなものとした。(3)超音波モーターは多くの共振モド利用が可能な事を示し、実験的並びに理論的にその構成の良否判定を行った。(4)トラック型並びにキャタピラー型振動子に進行波を励振し、その条件を実験的に明らかにし、平面型の紙送りデバイスへ応用した。(5)共振型の圧電モーターも試作し、多くの構成を考案・発表した。すなわち、超音波モーターは利用共振モードの組合わせ、並びに電気的駆動方法,機械的な駆動方法の組合わせとして構成できる事を明らかにした。(6)直線移動型モーターも考案し、試作測定した。(7)要点は電気・機械結合係数の大きな駆動法の使用が実用化のきめ手となる。(8)今後は、新しいよりよい構成の検討や、小型・軽量化の進展について研究を推進したい。
|
Research Products
(11 results)
-
[Publications] 富川義朗,菅原澄夫,近野正: 昭和61年度電子通信学会総合全国大会. 80. 1-80 (1986)
-
[Publications] Y.TOMIKAWA;K.MASAMURA;S.SUGAWARA;and M.KONNO: Ferroelectrics. Vol.68. 235-248 (1986)
-
[Publications] 富川義朗,近藤哲也,菅原澄夫,近野正: 電子通信学会技術研究報告. US86-16. 23-30 (1986)
-
[Publications] 富川義朗,浅井仁,小笠原俊治,菅原澄夫,近野正: 昭和61年度電気関係学会東北支部連合大会. 2C6. 85 (1986)
-
[Publications] 富川義朗,近藤哲也,小笠原俊治,近野正: 昭和61年度日本音響学会秋季講演論文集. 1-2-14. 695-696 (1986)
-
[Publications] 富川義朗,近藤哲也,菅原澄夫,近野正: 7回超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム講演予稿集. P-30. 105-106 (1986)
-
[Publications] 富川義朗,近藤哲也,小笠原俊治,菅原澄夫,近野正: 16回EMシンポジウム. 1-8 (1987)
-
[Publications] 富川義朗,近藤哲也,小笠原俊治,菅原澄夫,近野正: 昭和62年度日本音響学会春季講演論文集. 2-7-7. (1987)
-
[Publications] 富川義明,近藤哲也,小笠原俊治,菅原澄夫,近野正: 昭和62年度日本音響学会春季講演論文集. 2-7-13. (1987)
-
[Publications] 富川義朗、小笠原俊治,菅原澄夫,近野正: 昭和62年度電子情報通信学会創立70周年総合全国大会. (1987)
-
[Publications] 広瀬精二,中村尚,清水洋: 電子情報通信学会技術研究報告. (1987)