1986 Fiscal Year Annual Research Report
外部共振器付き半導体レーザの直接周波数変調の高効率化
Project/Area Number |
61550276
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
角 正雄 静大, 工学部, 教授 (70144053)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 茂信 静岡大学, 工学部, 助教授 (80022234)
|
Keywords | 半導体レーザ / 直接周波数変調 / FM雑音 / FM変調効率 / 外部共振器 |
Research Abstract |
外部鏡付半導体レーザの中心周波数foをバイアス電流で変調する郡(fm=140KHz)と同時に、戻り光の一往復時間τを同じ周波数で同時変調することによって、瞬時ごとの戻り光とレーザー出射光の位相の最適条件を満足させ、FM変調効率の改善とFM雑音の低減が同時に可能であることを実験的に確認した。 1.fo、τの同時変調によるFM変調効率の改善・(1)フリーラン半導体レーザー(GaAlAs,λ=780nm)のFM変調率は1.93GHz/mAであった。フィードバックパラメータξ=0.85の場合にFM雑音が最少になるように戻り光位相を調節すると、従来法によるFM変調効率は52%に低下した。この値は理論値1/(1+ξ)=54%に良く一致した。(2)つぎに、fo,τを同時変調するとFM変調効率は、フリーランの場合の値の65%に回復した。すなわち、変調効率は1.25倍に改善された。(3)同様に、ξ=0.7〜3の場合にfoとτを同時変調することで、FM変調効率は1.2〜3倍に改善された。この改善度は予想の約40〜70%である。2.fo,τ同時変調によるFM雑音について (1)I=1.2Ithでのフリーラン半導体レーザのFM雑音電力密度は白色部分で7.5×【10^6】【Hz^2】/Hzであった。(2)ξ=0.85の場合、最適位相の戻り光を与えたときFM雑音は4.3dB低下し、fo,τを同時変調することで、0.8dB増加し、差し引き3.5dBFM雑音を低減できた。(3)同様に、ξ=0.7〜2.4の場合に、fo,τを同時変調した場合、FM雑音の低減はフリーランの場合の値に比べて3〜5dBであった。 3.昭和62年度の計画:新変調法によるFM変調波の長期安定性とFM雑音低減と変調効率改善の実験的限界を確認し、変調周波数100MHzで同様な実験を行い原理を確認する。
|