1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550280
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
太田 勲 姫路工大, 工学部, 助手 (80047612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金児 壮至 姫路工業大学, 工学部, 教授 (50047552)
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Keywords | マイクロ波固体発振器 / 電力合成 / 多素子発振器 / 並列同期運転発振器 / 相互同期現象 |
Research Abstract |
1.(1)完全整合形6開口回路を広帯域に整合できる円錐台と円環とからなる整合素子を開発した。(2)6開口回路に接続するマジックTは、そのH分岐を整合するよりむしろ絶対値が0.4〜0.7で発振器基準面での位相角がπの電圧反射係数をもつ回路を接続する方が、より安定に電力合成を達成できることを明らかにした。そのため、回路調整が複雑となるH分岐内蔵型に替えて、予め調整された小形の固定反射回路をH分岐に接続できる小形マジックT(各分岐導波管の長さを極力短くしたもの)3個の各E分岐を上記6開口回路の3個の方形導波管へ接続して6個の発振器の電力合成系を構成した。 2.上記の電力合成系の円形導波管側へ、発振器基準面における位相角がπ(約±π/4程度の誤差余裕をもつ)で絶対値が0.4〜0.7程度の電圧反射係数を与える結合用回路を接続すれば、6開口回路の同軸側負荷へ6個の発振器出力を有効に合成できることを理論的に示した(昭和61年電気関係学会関西支部連合大会G11-13に発表)。更に実験を行い、約90%の電力合成率を得た。 3.方形導波管の両側壁に寄せたポストの上下に計4個のガンダイオードを装荷したモジュールを管軸方向へ並べて構成する4N素子発振器(Nはモジュールの段数)の設計式,即ち完全電力合成が可能な最適負荷や段間の距離を導いた。又、それに基づいて1段4素子発振器から6段24素子発振器までを順次試作し、各発振器共ほぼ100%の電力合成が可能なことを実験的に示した。 4.H分岐に上記1.の反射回路を接続したマジックTで2個の6段24素子発振器を結合した48素子発振器系を構成し、E分岐側負荷へ約95%の合成電力を取り出すことができた。 5.今後、更に4個の20(又は24)素子発振器を追加試作し、計6個の4N素子発振器と上記1.の電力合成系で120(又は144)素子からなる超多素子発振器系を構成する。
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