1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550292
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池田 研二 東大, 医学部, 助手 (70010030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 瞭 東京大学, 医学部, 助教授 (00009937)
斎藤 正男 東京大学, 医学部, 教授 (60010708)
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Keywords | プラズマ重合法 / グロー放電処理 / ラジカル / 免疫 / 抗体 / 固定化 / センサ |
Research Abstract |
1.プラズマ重合法による有機薄膜作成技術 本研究の中心テーマである、生体物質固定化担体の作成手法について検討した。MISダイオードのCV特性の評価を通じて、電子材料としてのプラズマ重合膜の特性及び、プロセス技術としてのグロー放電処理に関して、二つの知見を得た。第一は、プラズマ重合法に特有の、長寿命残留ラジカルの問題である。膜中に残留するラジカルがイオンラジカルである場合、MISデバイスに対して、フラットバンド電圧のシフト、ヒステリシスという形で動作の不安定性を生じる。これに対し、窒素雰囲気中、200℃での熱処理を施すことにより、ラジカル濃度が減少することを、ESRの測定により確かめた。同時に、CV特性の改善、安定化も確認できた。第二は、グロー放電処理に伴って基板に生ずる欠陥である。この欠陥は、キャリアのトラップとして働くため、MISデバイスとしての正常な動作が妨げられる。放電電力1w/【cm^2】が、基板に損傷を与える臨界の値であるとの見通しを得たが、この値は、雰囲気ガスの成分にも依存することがわかっており、この点は、今後さらに詳細に検討する予定である。 2.配向性を制御した抗体の固定化 免疫機能計測を目的とするセンサを想定する場合、抗体を素子表面に、高密度かつ配向性をそろえて固定化することが望ましい。本研究では、プラズマ重合有機薄膜を担体として、アンモニアガス中でのグロー放電処理により表面官能基としてアミノ基を導入する。一方、抗体は、抗原との結合能力を有するFa〓部分のみを精製して、ヒンジ部のチオール基を、担体表面のアミノ基と架橋、固定化することにより、配向性の制御を試みた。酵素免疫法を用いた評価により、約6×【10^(11)】【cm^(-2)】という高固定化密度が実現できることを、確認した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 神保泰彦: 第25回日本ME学会大会論文集.
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[Publications] 神保泰彦: 第1回日本ME学会秋季大会論文集.
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[Publications] 神保泰彦: 第33回応用物理学関係連合講演会予稿集.
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[Publications] 神保泰彦: 第47回応用物理学会学術講演会予稿集.