1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550305
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山本 辰馬 岡山大, 工学部, 教授 (60032926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 尚武 岡山大学, 工学部, 助教授 (50032941)
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Keywords | 生体インピーダンス / 電気インピーダンス / 精神電気反射 / GSR / 皮膚電気反射 / 情動 / 生体計測 |
Research Abstract |
精神電流反射、いわゆるGSR(Galvanic Skin Reflex)は、ヒトの精神的出力を無拘束、簡単、かつ安全に測定できる方法として、各方面から期待されている。しかし、因果関係が明らかにできないノイズ出力のために、実験結果の評価がむずかしいのが難点になっている。本研究の目的は、1.適切な評価基準を設定し、測定波形のディジタル処理を行い情動の数値化表現を試みること、2.目的にあった操作の簡単で安価なGSR測定装置を試作すること、3.数値化表示と試作装置を一体とした情動計測装置を完成することである。したがって、今後のGSR研究に備えての基礎的研究である。まず、定電流通電法,定電圧印加法,及びポータブル型の3通りのGSR測定装置を試作し、適宜使い分けた。種々の日常生活動作時や、やや特殊な状況下でのGSR出力を多数実測し検討した。これらの出力波形を時系列信号とみて、そのT時間当たりの出現個数Nを数え上げる。ついで平均値処理n=N/Tを行う。目的とする情動計測の前に、To時間基準レベルNoを測定し、no=No/Toを求めておく。Noの測定時は、開眼,無言,安静の状態で行う。目的の情動計測におけるnとnoの比から、評価関数K=n/noを定義する。基準レベルは、被験者ごとに異なる興奮レベルに依存し、ノイズレベルを意味する。Kはノイズレベルを単位の大きさ(1)に換算したときのGSR出力であり評価尺度として合理的と考える。すなわち、ノイズレベルの影響を低減する表現法である。N,No,n,noの誘導は、リアルタイム方式で、FFTアナライザを用いて行った。以上のごとく所期の研究目的1と2を達成できた。今後、基準レベルの実験条件の検討とともに、計測とデータ解折をパーソナルコンピュータを中心としたシステム構成で行い、研究目的3の実現を図りたい。
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Research Products
(2 results)