1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550307
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
広川 俊二 九大, 教養部, 助教授 (80150374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 公志 九州大学, 医学部, 医員
今岡 薫 アニマ株式会社, 代表取締役 社長
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Keywords | バイオフィードバックシステム / 訓練用移動車 / 距離・時間因子 / 歩行路 / 歩行計測 / 歩行訓練 / 片麻痺患者 / 歩行速度 |
Research Abstract |
本研究では、歩行時における足底接地の距離・時間因子情報を自動的に収集できる歩行路システムを開発し、これを用いて種々の歩行測定実験を行ってきている。次いで、歩行訓練システム試作のための予備実験を兼ね、身障者を対象に測定実験を行った。その結果、歩行速度と関連し付けて距離・時間因子をプロットすることが正常・異常歩行の識別にもっとも効果的であることを見出した。 以上の点を重視し、本研究では、歩行速度と関連付けて距離・時間因子情報を指定できる移動車を製作し、現有歩行路と組み合わせることにより歩行訓練システムを実現した。 この移動車は自走的でモニターテレビを塔載しており、足底接地の距離因子はモニター画面で、時間因子はブザー音で患者に教示される。また、この移動車には手摺が設けられてあり、訓練時の平行棒や介添者の役割を果すとともに、移動速度の調整で患者の歩行速度を指定できる。 以上により、歩行計測,分析,評価から歩行訓練に至るサイクルを一貫してこなせるようなバイオフィードバックシステムを実現できた。 次に、この歩行訓練システムを用い、片麻痺患者を対象とした測定実験を行い、麻痺足側の単脚支持時間が延長され、健常足前方時の歩幅,横開幅,両脚支持時間が増大する、などの効果を導き出した。たゞし、訓練初期では変動係数はむしろ増大し、歩行パターンが乱れること、被験者により、訓練の効果が著しく異なること、なでの問題点も明らかとなった。 今後は、このシステムを用いた長期訓練により、患者の歩行状態が改善されることを実証すること、また、多量のデータの統計分析から最適訓練方式を見出すこと、などを予定している。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 広川俊二: バイオメカニズム. 8. 131-141 (1986)
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[Publications] 広川俊二: 医用電子と生体工学. 24. 92-99 (1986)
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[Publications] S.Hirokawa: Biomedical Engineering. 【V】. 313-320 (1986)
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[Publications] 広川俊二: 医用電子と生体工学. 24. 491-498 (1986)
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[Publications] S.Hirokawa: Medical ψ Biolgical Engineering ψ Computing.
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[Publications] K.Matsumura: Clinical Rehabilitation.
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[Publications] 広川俊二: 医用電子と生体工学.
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[Publications] S.Hirokawa: J.of Rehabilitation Research and Development.
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[Publications] S.Hirokawa: Proc of xl-international Congress of Biomechanics.