1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550313
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
都井 裕 東大, 生産技術研究所, 助教授 (40133087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小畑 和彦 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (80013150)
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Keywords | 座屈 / 局所化 / 圧壊 / 有限要素法 / 鋼管 / 殻 |
Research Abstract |
一次元構造および任意形状の薄肉シェル構造の超大変形圧壊挙動解析のための非線形有限要素解析プログラムを開発した。次数低減積分法に基づく低次要素(線形ティモシェンコはり要素および双一次ミンドリン板要素)を用いていること、updated Lagrangian approachによる増分理論に従っていること、アワーグラスモードなどに対する数値的安定化が図られていること、加圧盤との接触/非接触が考慮されていることなどがこれらの解析プログラムの特徴であり、いわゆるクラッシュ問題に対し、計算効率および計算精度の両面から最適と考えられるアルゴリズムが組み合されている。 これらのプログラムを横圧縮荷重による鋼管断面の偏平化問題および軸荷重または横荷重による鋼管の圧壊問題に応用し、塑性座屈および座屈後の超大変形を伴う圧壊挙動の解析を試みるとともに、円筒および角型鋼管に対する圧壊実験を実施した。その結果、以下に述べるような成果を得た。すなわち、(1)横圧縮荷重を受ける円筒鋼管、角型鋼管、トロイダルシェルに対する圧壊解析結果と実験結果との比較を通じ、本研究で作成した一次元圧壊解析コードが十分な計算精度を有することを確認した。特に、トーラスに対しては、既存のRayleigh-Ritz法による解析結果が相当程度、改善された。(2)軸圧縮荷重を受ける円筒鋼管、角型鋼管および横荷重を受ける円筒鋼管の圧壊解析結果と実験結果との比較を通じ、本研究で作成した板殻圧壊解析コードにより、塑性関節線の移動を伴う圧壊パターンの変化、局所座屈の発生と成長過程および塑性吸収エネルギー量などに関し、十分に精確な結果が得られることが確認された。 以上の研究を通じ、座屈パターン局所化現象の直接的なシミュレーションを行なうための、解析および実験の両面における十分な基礎固めができたと考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 都井裕,弓削康平,川井忠彦: 日本造船学会論文集. 159号. 248-257 (1986)
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[Publications] 都井裕,弓削康平,小畑和彦: 日本造船学会論文集. 160号. 296-305 (1986)
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[Publications] 都井裕,弓削康平,小畑和彦: 日本造船学会論文集. 161号. (1987)
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[Publications] 都井裕,永山隆昭: 日本造船学会論文集. 162号. (1987)