1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550320
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
姫野 洋司 阪府大, 工学部, 教授 (50081394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
別所 正利 防衛大学校, 機械工学科, 教授
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Keywords | 粘性流 / 逆問題 / オセーン流れ / 粘性抵抗 / 最小化 / 最適化 / 最適形状 |
Research Abstract |
物体のまわりの粘性流場の数値解法は最近盛んに行なわれており、低レイノイズ数における遅い流れから、乱流を伴なう高レイノルズ数流れに至るまで、工学上必要な精度での解法が可能になりつつある。しかしながら、逆問題、すなわち、抵抗が最小となるような物体形状を求めるなどの問題は、粘性流体においてはほとんど手がつけられていないのが現状である。低レイノルズ数の極限であるストークス流れについては従来二三の解法が行なわれたが、本研究はこれを一歩進めて、ナビエ・ストークス流れにより近い、オセーン近似を用いて、この逆問題の定式化と数値解法を行なったものである。まず、順問題にについて流れを求める解法を、オセーンの特異核を用いて境界要素法の形式に定式化した。つぎに、物体形状が微小変形した時の粘性抵抗の変分を求め、これを極値化するような変形量を逆解析する。初期形状と拘束条件を与えて、この手順を繰り返すことにより最終的に粘性抵抗が最小とななる最適物体形状を得る。得られた結果は前後対称のレンズ形であった。また、面積一定以外の種々の拘束条件を導入する手順も示し、その数値計算も行なった。 本方法は2次元オセーン流れの場合について得られたものであるが、ナビエ・ストークス流れにも適用可能であり、近い将来その拡張を行なう予定である。
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Research Products
(1 results)