1986 Fiscal Year Annual Research Report
操船者の意識行動をとりいれた航路・泊地等水域施設の整備方策決定法
Project/Area Number |
61550381
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Research Institution | 神戸商船大学 |
Principal Investigator |
井上 欣三 神戸商船大, 商船学部, 助教授 (00031477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 昭夫 神戸商船大学, 商船学部, 助教授 (40160022)
久保 雅義 神戸商船大学, 商船学部, 助教授 (30031470)
本田 啓之輔 神戸商船大学, 商船学部, 教授 (00031427)
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Keywords | 水域施設 / 安全性 / 避泊 / 離着桟操船 / 操船環境 / 計画評価 |
Research Abstract |
大型タンカーが桟橋に着離桟する操船状況を合計5回にわたり現場調査した。観測にあたっては船上に計測器をもちこむとともに、陸上の高所からビデオカメラを用いてその状況を観測する方法も併用した。この観測データにパーソナルコンピュータを用いてビデオ画像処理技術を適用することにより、着離桟操船中の船体運動を数値的に解析することが可能となった。また、この解析結果をもとに、着離桟操船中に潜在する危険の種類やその発生メカニズムを明らかにすることができた。 これらの知見をもとに、大型タンカーのバース前面における着桟操船のうちその最終段階としての横移動操船を対象に、このような操船がいかなる環境のもとで、どのように実行されるとその操船にはどれほどの危険性が潜在するかを、桟橋との衝突危険のポテンシャルの大きさに着目して定量化するためのモデルを開発した。なお、この成果は今年度同時並行的に開発した、船舶の港内操船を種々の環境下で模擬試行できるパーソナルコンピュータを使用したシミュレータを利用したものである。 一方荒天下での錨泊の問題に関しては、問題分析のもっとも基礎となる荒天中停泊の実状調査が、今年度中に台風の来襲がなかったために実施することができなかった。ただし、荒天中に錨泊する船の運動をコンピュータ上で再現するシミュレーションモデルについては着実に開発をすすめることができた。 また、これらと並行して操船者の意識を明らかにするためのアンケートを実施したが、まだ分析に耐えるだけのデータが集まっていない。
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