1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550404
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小池 迪夫 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (40001143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋田 浩 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (20175532)
田中 亨二 東京工業大学, 工業材料研究所, 助教授 (40016829)
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Keywords | 防水層 / 下地コンクリート / 水蒸気圧 / 透気性 / 空隙率 / 含水率 |
Research Abstract |
1.今年度行った実験概要 (1)材令、養生条件、水セメント比および内部含水状態パラメータとし、下地コンクリートの圧力逸散性(ふくれを生じさせるガス圧、水蒸気圧のコンクリート中への抜けやすさ)を透気試験により検討した。 (2)防水層施行後のコンクリート中の水分移動を実験的に検討し、長期的な観点から、コンクリートの透気性およびふくれやすさを検討した。 (3)模擬コンクリートスラブに防水層を施行し、実環境での暴露実験を行い、ふくれ発生状況を観測した。 (4)これまでの成果を踏まえ、防水層ふくれ現象のメカニズムの解明を試みた。 2.得られた知見、成果 (1)コンクリートの透気性は、コンクリートの空隙率に主に左右される。実験結果から、空隙率-透気性-発生するふくれ圧力の関係を把握した。また、養生中の水分浸透が透気性に大きく影響し、結果として、ふくれが生じやすくなることも明らかになった。 (2)防水層施行後のコンクリートの内部含水率変化は小さく(または、非常に遅く)、防水層施行前の乾燥程度の重要性を確認した。 (3)施行した模擬スラブは、養生中の雨水の浸透が大きく、透気性がかなり小さいものであったため、良工な防水層の施工にもかかわらずふくれが発生した。しかし、防水層表面の温度上昇をおさえた場合はふくれの発生はなく、ふくれ発生危険温度、圧力のある程度の推定ができた。 (4)下地コンクリート状態が防水層のふくれに及ぼす影響を定量的に把握することができた。今後、防水層と下地コンクリートの接着状態とふくれの関係を検討することで、防水層ふくれ現象のメカニズムを解明できると考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 小池迪夫、田中享二、橋田浩: 日本建築学会大会学術講演梗概集A. 1-2 (1988)
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[Publications] 小池迪夫、田中享二、橋田浩: 日本建築学会大会学術講演梗概集A. 3-4 (1988)
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[Publications] Michio,KOIKE et al.: Report of the Research Laboratory of Engineering Materials,Tokyo Institute of Technology. 14. (1989)