1986 Fiscal Year Annual Research Report
スーパーコンピュータを用いた建築骨組の高精度大規模非線形構造解析に関する研究
Project/Area Number |
61550405
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
和田 章 東京工大, 工学部, 助教授 (90158684)
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Keywords | 鉄骨骨組 / 鉄筋コンクリート骨組 / 鉄骨鉄筋コンクリート骨組 / コンクリート / 有限変位 / 弾塑性解析 / スーパーコンピュータ |
Research Abstract |
1.鉄骨骨組の高精度非線形解析法の開発:鋼材の応力一歪関係の仮定をもとに弾塑性座屈まで解析し得る骨組解析プログラムである。現在通常用いられている大型計算機の利用を前提に開発した鉄骨骨組の弾塑性有限変位理論に基づいたプログラムをスーパーコンピュータのマトリックス演算機能を最大限に有効利用し得るように改良し、さらにせん断変形も考慮できるようにした。 2.鉄筋コンクリート骨組の高精度非線形解析法の開発:鉄筋およびコンクリートの応力一歪関係、鉄筋とコンクリートの間のせん断力とすべりの関係接合パネルの変形、鉄筋のぬけ出し等を考慮した弾塑性解析法を開発した。しかし本解析法はいわゆる分割はり法によっているため、コンクリートが歪軟化にはいると塑性域の局所化が生じることがわかり、この問題点の解決に努力を注いでいる。 3.鉄骨鉄筋コンクリート骨組の高精度非線形解析法の開発:上記1.2の理論をもとに鉄骨鉄筋コンクリート骨組の弾塑性解析法を開発した。特に鉄骨とコンクリートの間のすべりを考慮でき、鉄骨と鉄筋コンクリートの応力分担を評価できるところに特徴がある。 4.トラスモデルに基づいたコンクリートの遂次破壊解折:コンクリートの破壊は局所的なひび割れが広がって生じ、そのひび割れはある部分の引張力がある耐力を越えた時に生じると考え、コンクリートを軸力のみを考慮する立体トラスに置換した。コンクリートのひび割れはトラス要素の引張による切断と考えた。またコンクリートの非連続性、非均一性はトラス要素の引張強度および節点配置の乱数の影響を加味することにより表現した。この新しいモデルにより、歪軟化域まで解析し得る可能性があることがわかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 和田章: 構造工学論文集(日本建築学会). Vol.32.B. 183-188 (1986)
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[Publications] 和田章: 数理科学. 282. 65-70 (1986)
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[Publications] 藤本盛久: 構造工学論文集(日本建築学会). Vol33.B. (1987)
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[Publications] Akira Wada: International Conference on Conputational Plasticity. 12 (1987)
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[Publications] Morihisa Fujimoto: Composite-Steel Concrete Structures. 8 (1987)
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[Publications] Minoru Wakabayashi: Composite-Steel Concrete Structures. 4 (1987)