1986 Fiscal Year Annual Research Report
弾性構造に発生するCHAOS及び広域不安定現象の研究
Project/Area Number |
61550418
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
角野 晃二 日大, 生産工学部, 教授 (70058585)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三井 和男 日本大学, 生産工学部, 助手 (80130615)
小沢 善隆 日本大学, 生産工学部, 講師 (00096794)
|
Keywords | カオス / 非線形振動 / 安定性 / 不安定現象 / 分岐現象 / 弾性板 / 粘弾性板 / 弾性殻 / 円筒殻 |
Research Abstract |
1.Nonlinear Zeigler-Hermannモデルについて、幾何学的制約のない有限変形と非線形弾性バネのもとでのLagrange支配方程式を解き次のような性質のあることを明らかにした。 【i】)荷重を増大すると周期倍分岐が次々と繰返し起こり遂に不規則振動すなわちchaos状態になり、そのtrajectoryは位相平面上の或る特定領域を埋めつくし、領域外に出ることはない、すなわちstrange attractor性をもつこと【ii】)なお荷重を上げるときlimit cycleが再び現れ、limit cycle→分岐→chaosが繰返されることを荷重の大きさと従動性の変化に対して調べchaos域を明確にした。 2.Dowellの板の問題において、【i】)軸圧縮力の増加に伴う周期倍分岐現象が存在することを示した。【ii】)さらにこれらを繰返してchaosへ至ることと、Dowellが明確にできなかったchaos領域を詳細に示した。【iii】)軸圧縮力による座屈変形が、chaosを含む板の非線形挙動にほとんど影響を与えないことがわかった。【iv】)また、粘弾性板においてchaosが発生しないことが、わかった。3.超高音速流下の面内圧縮偏平円筒殻の不安定挙動について次のような結果を得た。【i】)軸圧縮力の増大に伴いflutter臨界流速が低下することは線形解析と変らないが、riseと軸圧縮力の或る特定の領域でchaos振動が発生する。そして適当な流速の場合、ほとんど圧縮力がなくてもchaos振動が起り得ること、またこの性質は平板では圧縮力がEuler座屈限界を充分越えた領域でしかchaosが生じないのと対比して非常に異なる。【ii】)静的圧力差を与えるとchaos域が流速の高い方向に移ること、従って円筒殻では円圧を上げることによって動的安定性を高めることができる。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 角野晃二: 第36回応力連合講演集. 207-208 (1986)
-
[Publications] 角野晃二: 建築学会大会講演集. 259-260 (1986)
-
[Publications] 曽我部博之,角野晃二: 建築学会大会講演集. 655-656 (1986)
-
[Publications] K.SUMINO: SHELLS,MEMBRANES AND SPACE FRAMES. 1. 25-32 (1986)
-
[Publications] Y.OZAWA;K.SUMINO: SHELLS,MEMBRANES AND SPACE FRAMES. 1. 9-16 (1986)