1988 Fiscal Year Annual Research Report
換気を考慮した室内熱対流の数値解析および通風計画に関する研究
Project/Area Number |
61550429
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Research Institution | Kyusyu Sangyo University |
Principal Investigator |
西田 勝 九州産業大学, 工学部, 教授 (30069504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田島 啓治 日進ソフトウェア勤務, 副手
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Keywords | 住宅の通風計画 / 風洞模型実験 / 戸建住宅 / 住戸群の容積率 / 壁面風圧係数 / 通風の駆動力 / 住戸配置計画 / 室内気流分布 |
Research Abstract |
1.住宅の通風計画の設計指針を確立すべく、都市近郊に計画される集合住宅団地および戸建住宅団地について風洞模型実験的手法により通風の駆動力となる住戸の壁面風圧係数について詳細に検討した。今年度は戸建住宅団地について住戸の配列方法および容積率が壁面風圧係数に及ぼす影響について、昨年に引き続き新たに3種類の住戸配列TYPEを追加し、それと4種類の容積率との組合せによる実験模型について検討した。 風洞実験用の模型の容積率は、住戸模型の容積(模型の大きさ)を一定としているため、敷地面積を40,60,80,100坪の4種類に設定することにより変化させている。以下に実験により得られた知見を述べる。 (1).住戸群のほぼ中央に位置する測定住戸においては、各TYPEとも容積率の増加に伴い風上面と風下面との平均風圧係数差は減少する。 (2).各TYPEともに平側の風上面と風下面との平均風圧係数差は入射角θ(風向の変化)に対して小さくなる傾向を示す。妻側の隣接面と街路面の平均風圧係数差は、逆に大きくなる傾向を示す。 (3).規則的に配列された戸建住宅群における住戸前後差圧(平側の風上面と風下面との差圧)はTYPEによる差異、すなわち住戸間隔と街路の関係に影響されるところが大きい。 2.次に室内気流分布の風洞実験について述べる。本実験は室内模型をできるだけ大きくしたいことと、風洞断面寸法による閉塞率の制約のため、風洞吹出し口から1.5mの位置に模型を設置し、風洞気流を模型に吹き付ける方法を採った。実験用室模型は、単室模型3種類、2室模型2種類とし、吹出し風洞気流は乱れの強さを3種類に変化させた。その結果、乱れの強さが大きくなると実測結果との対応が良好になることがわかった。風洞内に模型を設置した場合との詳細は比較は今後に残された課題であるが、本実験法の有効性が確かめられた。
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[Publications] 麻生博: 日本建築学会大会学術講演梗概集. 843-844 (1988)
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[Publications] 石井米二郎: 日本建築学会大会学術講演梗概集. 845-846 (1988)
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[Publications] 麻生博: 日本建築学会九州支部研究報告. 第31号・2. 245-248 (1989)
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[Publications] 石井米二郎: 日本建築学会九州支部研究報告. 第31号・2. 249-252 (1989)