1987 Fiscal Year Annual Research Report
高齢化社会の住環境整備に関する研究(地域型老人アパートを中心とした検討)
Project/Area Number |
61550433
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
在塚 礼子 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30112973)
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Keywords | 高齢化社会 / 住環境 / 老人アパート / ケア付住宅 |
Research Abstract |
本年度は高齢化社会の住環境整備に関する先進的自治体のひとつである世田谷区を対象として研究をすすめた. 地域型老人アパートの全国初の事例として位置づけられる施設を対象にして居住者への面接調査をおこない, その計画条件を考察することを課題のひとつとしていたが, 当該施設の開設が遅れ, 入居期間が短いため, 本調査は来年度に延期することとした. (予備調査によって, 施設運営方針と建築的条件の不備が自立生活を疎外し, 住宅よりもホームに近い面がある点を問題点として見出している. ) そのため本年度は, 来年度の主要課題であり, 本研究の最終的なまとめとして位置づけている. モデル地域を設定してのケース・スタディに向けての作業を開始した. 地域型老人アパートを中心とした住環境整備の要点は, (A)サービスシステムの地域計画と(B)老人のすまい対策 の複合計画である. その検討に適したモデル地域として, あらためて世田谷区を選定した. 当区は既に(B)の基礎となる住宅白書を作成し, 現在(A)と深くかかわる福祉公社の開設準備中であり, 筆者はその両方に参加しているからである. (A)について, サービスエリアの設定とサービスセンターの拠点機能およびその建築計画条件の検討を課題として抽出し, 世田谷区における, 高齢化と住環境条件の地域性を資分析し, 福祉, 保健行政管区と対応する5つの地区を基礎的福祉エリアとした. さらに人口規模, 拠点への到達距離の条件を勘案して, 出張所管区をブランチのエリアとした. 最終年度にあたる次年度に, 地域型老人アパートの計画条件を加えて世田谷区をモデルとした高齢化社会の住環境整備の具体的な地域像を提示して研究のまとめとしたい.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 在塚礼子: 日本建築学会大会学術講演梗概集. 247-248 (1987)
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[Publications] 日本建築学会・建築計画委員会: "高齢者向けサービス付き住宅" 日本建築学会, 182 (1987)