1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550501
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
黄 燕清 東海大, 工学部, 教授 (10055725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若尾 慎二郎 東海大学, 理学部, 教授 (80055631)
内田 裕久 東海大学, 工学部, 助教授 (20147119)
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Keywords | 金属-水素系 / 金属水素化物 / 水素化反応速度 / 水素吸蔵 / 水素放出 / 希土類合金 / 水素貯蔵合金 / 固相-気相反応 / 表面清浄度 |
Research Abstract |
金属-水素系合金は、温度(Temperature)-水素濃度(Comcemtration)-(水素圧力-(Pressure)の3つの因子を持つ平衡状態図を構成する。これは凝縮系の固相-固相の平衡状態図と異なる。まず固体-気体の相平衡の取扱いの確立を図った。これは今後の固-気反応と平衡の取扱いに大きく寄与している。例えば、工業的に応用される水素吸蔵合金に形成される金属水素化物の取扱いがより明瞭となる。現在多くの金属水素化物が水素吸蔵合金の侯補にのぼっており、これらの平衡状態図の作成は一応できている。しかしながら、金属-水素の2元系の反応には多くの不明瞭な問題がある。例えば、金属は固体で水素ガスと反応するが、この固体-気体を支配する因子についての解明は憶測の段階しかない。金属水素化物を水素吸蔵合金として使う場合、反応速度(吸蔵・放出の速度)は最も重要な事項である。本研究では以上のことから金属-水素2元合金系の反応速度に及ぼす因子の解析を研究題目として、昭和61年度は現在最も水素吸蔵合金として嘱望されている希土類合金と水素の反応について、反応開始する初期過程を律則する因子を解析して、金属-水素系の反応を促進するための有効手段を探索してみた。実験方法は特別に設計した容器によって行った。金属-水素2元系合金での固相-気相の反応速度は、水素の合金単相に拡散する速度と金属水素化物の形成速度の和である。この特性は水素吸蔵合金として用いられる際に最も重要な特性である。これを支配する因子は、合金固相の表面の酸化皮膜と清浄度に大きく支配されるが、その他に重要なことは、合金粒度,初期水素ガス圧力,反応ガス量などである。それらの金属の酸化物を整理し、かつ、これを実験によって確認した。 本年度は、これより金属水素化物形成条件の難易を明らかにした。来年度は金属水素化物形成の困難な金属または、合金の表面活性の促進手段の可能性の実験を行って見たい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 内田裕久 他: Z.Phys.Chem.N.F.Metal.147. 77-78 (1986)
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[Publications] 黄燕清 他: 自動車技術. 40. 970-974 (1986)
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[Publications] 内田裕久 他: Proceeding of 2nd Int.Symp.Hydrogen Produced from Renewable Energy.289-294 (1985)