1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550501
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
黄 燕清 東海大学, 工学部金属材料工学科, 教授 (10055725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 裕久 東海大学, 工学部応用物理学科, 助教授 (20147119)
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Keywords | 金属水素化物 / 水素貯蔵合金 / 反応熱 / 体積膨張 / 微粉化 / P-C-T / LaNi_5H_6 / TiFeH |
Research Abstract |
金属ー水素系合金は水素貯蔵合金として重要な合金であり、水素との反応速度の大小はこれを実用化するに際しての決め手になる第一優先因子である。 本研究では、金属ー水素系合金の反応速度におよぼす因子の解析として、反応熱の確認のために、ΔHの直接測定を恒温型熱量計を用いて、LaNi_5、およびFeTiについてΔHの測定を行った。また、水素貯蔵合金が水素を吸収して膨張し微粉化するが、そのΔVの大きさを実測した。 実験装置はジイベルト装置を組み込んだ恒温示差熱量計と、熱膨張計を使用した。 試料は、ΔHの測定には、LaNi_5、FeTiを、ΔVの測定にはLaNi_5を用いた。両者とも十分に活性化した状態を作り、平衡関係、P-T-Cの測定を同時に行って測定を行った。 LaNi_5は水素を吸収して、LaNi_5H_5を形成するに際して生成熱を発生するが、直接測定では、ΔHの値は、298Kにおいて、吸収で-39.3、放出では38.5KJ/mol・H_2、313Kにおいて、吸収で41.7、放出では40.3KJ/mol・H_2、333Kにおいて、吸収で38.2、放出では29.8KJ/mol・H_2であった。 これらの値は、いずれも、P-T-Cの測定から求めた値よりも約15%大きい。この理由は明確では無いが、P-T-Cの測定結果からの、van't Hoffの計算式には実験結果の精度が検討されていないことを指摘できる。これは、今後の検討課題となろう。 ΔVの測定の試料としてLaNi_5を用いた。平衡関係、P-T-Cの測定も同時にできるよう工夫した。ΔVにおいて測定には、従来の膨張計を改良して、LaNi_5、LaNi_5H_6形成の際のΔVを測定した。その結果は、ΔVはまず、水素化の初期に合金は大きく体積を変化して、段々膨張は低下し、最後は、約10.5%に落ち着く事が判った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 黄燕清: J.of Less-Common Metals. 131. 365-369 (1987)
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[Publications] 藤田欽一郎: 九州東海大学産業技術研究所所報. 1. 8-20 (1985)
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[Publications] 黄燕清: 自動車技術. 40. 970-974 (1986)
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[Publications] 内田裕久: 東海大学産業科学研究所研究報告. 16. 11-14 (1985)
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[Publications] 内田裕久: Z.Phy,Chemie N.F. 147. 77-88 (1986)
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[Publications] 黄燕清: Z.Phy.chem N.F.