1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550521
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
松浦 圭助 山形大, 工学部, 教授 (00001157)
|
Keywords | 分散強化 / 短繊維強化 / メカニカル・アロイング / クリープ変形 / 限界応力Al基複合材 / 組織制御 |
Research Abstract |
メカニカル・アロイング法によって作製したAl-【Al_4】【C_3】-【Al_2】【O_3】,Al-【Al_4】【C_3】-【Al_2】【O_3】-Mg合金および加圧溶侵法によって鋳造した短繊維強化Al-【Al_2】【O_3】合金について、熱処理による組織変化を調べ,熱処理材のクリープ試験を行なった。得られた主要な結果は以下の通りである。 1.Al-【Al_4】【C_3】-【Al_2】【O_3】(粒子含有率【V_f】約10%),Al-【Al_4】【C_3】-【Al_2】【O_3】-4%Mg(【V_f】約4%)合金 (1)この合金系はいずれも,873Kまでの熱処理に対して安定な微細亜結晶粒(0.5〜1μm)よりなり、長時間加熱しても再結晶を生じることはなかった。823Kで1h〜24h加熱時間を変えても、亜結晶粒および分散粒子の大きさは、たかだか10%程度大きくなる程度であったが,クリープ強度はかなり低下した。 (2)定常クリープ速度は、ある応力域で,応力の低下とともに急減し,限界応力の存在を示した。長時間加熱によるクリープ強度の低下は、この限界応力の低下によるもので,亜結晶粒サイズは余り変化しなくても,亜粒界を構成する転位構造が変化し,これが限界応力に大きく影響すると考えられる。 2.短繊維強化Al-【Al_2】【O_3】合金(【V_f】7.5%,3%) (1)熱間押出材ですでに再結晶粒が見られ,773K,1h加熱で再結晶はほぼ完了し,【V_f】7.5%材で約25μm,【V_f】3%材で約40μmの粒径に達した。 (2)熱加処理材のクリープ曲線は、低応力下では遷移,定常クリープは僅かで,加速クリープが大部分を占めていたが,高応力になると,遷移クリープと定常クリープがかなりの部分を占めるようになる。 (3)定常クリープ速度は,繊維含有率【V_f】の増加により約1桁減少したが,いずれもはっきりした限界応力の存在は見られず,定常クリープ速度の応力指数は8-11の間にあり,【V_f】の相異による大きな変化は認められなかった。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] K.Matsuura 他: Proc.lnt.Conf.on Creep. 199-204 (1986)
-
[Publications] 松浦圭助他: 日本金属学会講演概要. 209-209 (1986)
-
[Publications] 松田則男,他: 日本金属学会講演概要. 187-187 (1987)
-
[Publications] 松浦圭助,他: 日本金属学会講演概要. 187-187 (1987)