1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550547
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
大久保 通則 日大, 生産工学部, 講師 (90102623)
|
Keywords | 高温割れ感受性試験 / 溶接性試験 / 引張拘束割れ試験 / 展開式すみ肉溶接割れ試験 / 円周割れ試験 / ガスシールドアーク溶接 / 電子ビーム溶接 / AE計測 / 高炭素鋼 / 高張力鋼 |
Research Abstract |
溶接部の高温割れ感受性試験は、割れに関係する因子が複雑で、割れ試験の方法および割れの評価方法などについて、問題点が残されている。本研究では、各種の材料について、ガスシールドアークおよび電子ビーム溶接を対象とした溶接部の割れ感受性試験について二,三の研究を行った。 1)引張拘束割れ試験による積層溶接部の高温割れ感受性 高炭素鋼(0.70%C,0.013%S)および80kgf/【mm^2】級高張力鋼(0.13%C,0.008%S,調質鋼)のガスシールドアーク溶接について、ビード溶接および突合せ溶接部の高温割れ感受性に及ぼす積層の影響を検討した。その結果、本研究の補助金により購入した高温割れ用AE解析装置により、溶接中および応力負荷中におけるAEの発生状態を解析することができ、AEの発生傾向と割れ感受性が対応し、割れの評価方法としてAE計測は有効である。 2)引張拘束割れ試験による狭開先立向溶接部の高温割れ感受性 高炭素鋼(0.66%C,0.011%S)のガスシールドアーク溶接について、立向溶接部(狭開先10mm)の高温割れ感受性の評価方法について検討した。その結果、AE解析装置により計測したAE実効値電圧と高温割れの形態,割れの発生傾向とは良い対応を示し、立向溶接部の割れ現象が明らかとなった。 3)展開式すみ肉溶接割れ試験による溶接部のAE計測 高炭素鋼のガスシールドアーク溶接について、展開速度を変化させて溶接部のAE計測を行ったが、試験機の展開を与える機械的雑音などのため、高温割れと雑音の識別が困難であり、特別のフィルターなどの設計および雑音と高温割れとの区別などの課題を検討している。 4)円周割れ試験による電子ビーム溶接部の割れ感受性 真空中の電子ビーム溶接において、高炭素鋼および高張力鋼の割れ感受性について検討を進めている。
|
Research Products
(1 results)