1986 Fiscal Year Annual Research Report
高酸化活性フラビンモデル化合物を用いる新しい酸化触媒系の開発
Project/Area Number |
61550627
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
矢野 由美彦 群大, 工学部, 助教授 (30008510)
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Keywords | 高酸化活性フラビン / アルコールの酸化触媒 / オキソアミニウムイオン / N-ヒドロキルアミンの酸化 |
Research Abstract |
1.高酸化活性フラビン(Fox),N-ヒドロキシルアミン(【R_2】NOH)を触媒とするアルコールの酸化触媒系の各段階の速度論的検討をおこない次のことが明らかになった。 (1)Foxは【R_2】NOHを2電子酸化し、還元型フラビン(【FH_2】)と【R_2】【N!+】=0を生成する。【R_2】【N!+】=0の生成は水中での分解生成物より確認した。またこの酸化反応は有機溶媒中でも進行することがわかった。 (2)【FH_2】は水中では酸素と反応して容易にFoxにもどるが、有機溶媒中では酸が必要であることがわかった。 (3)有機溶媒中では、Foxは【H_2】【O_2】と反応して、500nmに吸収極大をもつ物質に除々に変化することがわかった。この物質は4a-ハイドロパーオキシドの生成を示唆しているが、今後検討を要する。 2.触媒サイクルの検討 塩化メチレン中,N-エチルモルホリン過塩素酸塩,Foxを触媒とし、Phc【H_2】OH酸化したところ、Fox規準でPhcHoを3800%の収率で得た。この系でのFoxの安定性や種々のアルコールの酸化を現在検討している。
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