1986 Fiscal Year Annual Research Report
長鎮アルキル基をもつ複素多環化合物の新規な合成と機能開発
Project/Area Number |
61550628
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
西 久夫 埼大, 工学部, 教授 (80008804)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北原 清志 埼玉大学, 工学部, 助手 (90107376)
|
Keywords | 長鎖アルキル基 / 有機薄膜 / 有機顔料 |
Research Abstract |
N-長鎖アルキル置換+3-アミノカルバゾールと(1)より従来法で長鎖アルキル基を持つカルバゾールジオキサジン類(6)(長鎖アルキル基として【C_6】【H_(13)】、【C_(10)】【H_(21)】、【C_(12)】【H_(25)】、【C_(18)】【H_(37)】)を合成した。次に、カルバゾールの2位にメトキシル基を置換した(2)(R=【C_8】【H_(17)】、【C_(12)】【H_(25)】)と(1)より図式に従って線形構造の(4)と非線形構造の(5)を合成した。まず、基準化合物であるN-エチルカルバゾールジオキサジンと(6)では可視吸収スペクトル(VS)の吸収極大位置にあまり変化はなかったが、分解点はアルキル基が長くなるのに従って低下した。色材として(6)は特に、分散性の向上が認められた。(4)、(5)、(6)の紫外吸収スペクトルを比較することにより(6)は線形構造でないことがわかった。これまで、これらの化合物の紫外吸収スペクトルは硫酸を溶媒に用いてきたが、長鎖アルキル基置換体は硫酸に溶解しにくいため蒸着膜にして測定した。また、(4)と(6)のVSでは(6)の吸収極大が少し長波長側にシフトした。カルバゾールジオキサジン類の蒸着膜は臭素ガスを作用させるとVSは長波長側にシフトし、その後アンモニアガスで処理するともとのスペクトルに戻ることがわかった。蒸着膜作成時に基板温度を100℃まで変えて蒸着を試みたが、変化は認められなかった。なお、(6)のドデシル置換体は累積膜が作成でき、日化第53秋季年会(1986)で一部が発表された。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 西久夫: 日本化学会誌. 5月号. (1987)
-
[Publications] 西久夫: 日本化学会誌.
-
[Publications] 中原弘雄: 日本化学会第53秋季年会講演予稿集. 【II】. 877-(3W26) (1986)