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1986 Fiscal Year Annual Research Report

橋かけゴムの不均質構造に関する研究

Research Project

Project/Area Number 61550649
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小野 勝道  東北大, 非水溶液化学研究所, 助教授 (40006325)

Keywords不均一構造 / 橋かけゴム / 天然ゴム / 拡散律速反応 / 力学的性質 / 一次分子量
Research Abstract

1.高分解能走査電子顕微鏡により、促進イオウ加硫ゴムの構造性について特に天然ゴムを中心に検討を行った。その結果通常の条件で得られる加硫天然ゴムには約200【A!°】のサイズのミクロ不均一構造が存在することが明らかとなった。さらに、この構造の生成が天然ゴムの加硫前の分子量(一次分子量)に強く依存し、一次分子量が50万以下ではミクロ不均一構造が生成するのに対し、50万以上では構造が次第に不明隙となりついには全く消えてしまうという興味深い事実を見出した。
2.天然ゴム以外のシス-1,4-ポリイソプレン,SBRなどの合成ゴムに対し検討を行った結果、天然ゴムと全く同様な結論が得られた。即ち、観察された構造性は加硫天然ゴムに特徴的なものではなく、加硫ゴムに対し普偏的にみられるものであることを明らかにした。また、過酸化物加硫ゴムでは構造を可視化する酸化亜鉛を含をでいないために未延伸状態での構造性を云々することができないが、試料を高延伸することによって構造性を検討できることを見出した。その結果、過酸化物加硫ゴムでもイオウ加硫系と同様に一次分子量50万を境にして、それ以下では不均一構造、それ以上では均一構造となることが示唆された。
3.加硫天然ゴムの構造性と力学的性質との間の関係について検討した。力学的性質は構造の有無に著しく依存し、構造が均一である加硫ゴムは同じ配合条件から得られる不均一構造をもつ加硫ゴムに比べ強度と弾性率がかなり大きくなることがわかった。特に低イオウ配合量でこの効果は著しい。
4.加硫反応速度におよぼす一次分子量の影響を示差走査熱量計を用いて検討した。反応速度は一次分子量が30万〜60万で急激に減少する。この領域は不均一構造が消失する分子量域と一致する。今後、他の加硫ゴム系についても同様な実験を行なう予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 小野勝道: 第34回レオロジー討論会要旨集. 9-12 (1986)

  • [Publications] 小野勝道: Polymer Preprints,Japan(高分子討論会要旨集). 35. 3210-3213 (1986)

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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