1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550661
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宍戸 昌彦 京大, 国立大学(その他), 助教授 (60026268)
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Keywords | ポリペプチド / 非線型光学 / 二倍波発生 / レーザー / ヘリックス |
Research Abstract |
1、ポリペプチドの合成と二倍波発生(SHG)効率の測定 すでに高いSHG効率を示すことが知られている、p-ニトロフェニルプロリノール(NPP)を合成し、ポリ(δ-ベンジルL-グルタメート)とのエステル交換反応により、約90%のベンジル基をNPPで置換したポリペプチド(PNPPLG)を得た。このポリペプチドは、溶液中や固体フィルム中で右巻のα-ヘリックス構造をとる事が示された。PNPPLGのSHG効率を、Nd-YAGパルスレーザーを光源として測定した。すなわち波長1064nmのレーザー光を紛末試料に照射し、発生する532nmの二倍波を分光器で選択し、光電子増倍管で検出した。PNPPLGは、シリカ紛末を1として0.09のSHG効率を示した。この値はかなり低い値ではあるが、非修飾PBLGの0.03と比べるとNPPの導入により増加していることがわかった。一方側鎖にp-ニトロフェニル基を含む、ポリ(p-ニトロフェニルアラニン)も新らたに合成され、SHG効率が測定されたが、その値は0.03程度の低い値であった。ポリペプチドの他に、側鎖にp-ニトロフェニル基、p-ジメチルアミノフェニル基、あるいはp-ニトロアニリノ基を含む鎖状および環状ペプチドが合成された。これらについての測定は62年度に行なう予定である。 2、SHG効率測定およびデータ解析システムの製作 上記のSHG測定装置の出力はオシロスコープによって読み取られるが精度が低い欠点があった。そこで測定系とパーソナルコンピューターを結合し、より短時間でかつ高精度で測定を行なうシステムを製作した。さらに得られたデータの解析を行なうソフトウェアを開発した。
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