1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550668
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西 則雄 北海道大学, 理学部, 助手 (70001857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 耀広 北海道大学, 工学部, 教授 (80000884)
戸倉 清一 北海道大学, 理学部, 教授 (40000806)
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Keywords | 規則配列ポリペプチド / DPPA法 / ポリペプチド合成法 / 生理機能 / DNA結合塩基性タンパク質 / DNA凝集能 / プロタミン |
Research Abstract |
最近我々が開発した新しいポリペプチド合成法であるDPPA(Diphenyl phospharyl Azide)法を用いて、以下のようないくつかの種類の規則配列ポリペプチドを合成し、これらのコンホメーションや生理機能を調べた。 1)一連の酸性及び塩基性ポリペプチドとしてPoly(Glu-X)、Poly(Lys-X)及びPoly(Arg-X)系ポリペプチド(X:Gly,Ala,Leu,Phe)を合成した。これらのポリマー中でGluやLysやArgに隣接する残基Xの疎水性はGly<Ala<Leu<Pheであり、酸性あるいは塩基性ポリペプチドの生理機能に及ぼす疎水性残基の効果を調べるのが目的である。 2)上記ポリペプチド類の固体及び溶液中でのコンホメーションをIR及びCDを用いて調べポリペプチドコンホメーションに及ぼす隣接疎水性残基の影響につき知見を得た。 3)ヒストン,プロタミン等のDNA結合塩基性タンパク質の機能との関連で、上記ポリペプチド類のうちPoly(Arg-X)につきそれらのDNA凝集能を調べ、プロタミン類と比較した。その結果、XがGly,Ala,leu,Pheと疎水性が増大するに従いDNA凝集能の塩強度依存性が極めて小さくなる等興味ある現象を見出し、DNA結合塩基性タンパク質類のDNA凝集機能に対する疎水性残基の影響に関して知見を得た。 4)生体中でDNAの保護保存等に重要な役割を担っている魚類精子核中の塩基性タンパク質プロタミンのモデルポリペプチドとしてPoly(Arg-Arg-Arg-X)系ポリペプチド(X:Gly,Ser,Pro)を合成し、これらのDNAとの相互作用に関しても興味ある知見を得た。 以上の実験の中で、購入した二次元電気泳動システム等は、主として合成ポリペプチドやDNAの分子量分布測定に活躍した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Norio Nishi: Peptide Chem.1985. 245-250 (1986)
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[Publications] Norio Nishi: Rept.Progr.Polym.Phys.Jpn.29. 681-684 (1986)
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[Publications] Hiroyuki Yamamoto: Colloid&Polymer Sci.264. 779-785 (1986)
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[Publications] Norio Nishi: Int.J.Peptide Protein Res.