1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550683
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
白井 正充 阪府大, 工学部, 助手 (00081331)
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Keywords | ポリクラウンエーテル / 光二量化反応 / ケイ皮酸エステル / グライム / 非環状ポリエーテル / アルカリカチオン捕捉 |
Research Abstract |
1.カチオン結合サイトとしてのクラウンエーテル部と、光二量化基としてのケイ皮酸エステル部とを有する、ビニルエーテル型モノマーを合成し、このもののカチオン重合あるいは、クラウンエーテルの環サイズが異なる2種類のモノマーのカチオン共重合により、目的の光二量化型ポリクラウンエーテルを得た。クラウンエーテルの環サイズは、12、15および18員環のものを合成した。本ポリマー中のケイ皮酸エステル部分の光二量化反応の量子収率におよぼすアルカリ金属塩の効果、およびTHF中でのポリマー存在下でのアルカリ金属ピクラートの八maXの測定から、環サイズの異なる2種類のクラウンエーテルを有するポリマーのカチオン捕捉形態は、単一の環サイズのクラウンエーテルを有するポリマーのそれとは異なることが分った。また、アルカリ金属ピクラートの液一液抽出法を用いて評価したカチオン捕捉については、同一ポリマー鎖中に環サイズの異なる2種類のクラウンエーテルを有するものでは、単一の環サイズのクラウンエーテルを有するポリマーを2種類ブレンドしたものとは、異なるカチオン捕捉能および選択性を示した。また、適当なアルカリカチオン共存下で光二量化反応を行うことにより、これらポリマーのカチオン捕捉能を著しく増大させることができた。 2.カチオン結合サイトとしての種々の鎖長の非環状オキシエチレン鎖(グライム鎖)と、ケイ皮酸エステル部を有するMMA型モノマーを合成し、このもののラジカル重合により、光二量化型ポリベンゾジグライムを得た。これらポリマーのカチオン捕捉能および選択性は、グライム鎖長に大きく依存した。クラウンエーテルを有する同タイプのポリマーと比較すると、そのカチオン捕捉能は劣るものの、鋳型カチオン共存下で光二量化反応を行うことによりカチオン捕捉能を増大させることができた。
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Research Products
(2 results)