1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550691
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 睦 東北大, 工学部, 教授 (30005300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 由起 東北大学, 工学部化学工学科, 助手 (10182106)
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Keywords | 吸着塔 / 非等温吸着塔 / 濃縮 / 分離 / 連続操作 |
Research Abstract |
1.実験に使用する吸着剤として、ゼオライト及び球状活性炭を選び、吸着質としては水蒸気,エチレン,二酸化炭素を選び、吸着等温線を実測した。 2.上記吸着剤を用いたガスクロマトグラムを構成し、窒素をキャリアガスとして流し、各種温度におけるリテンションタイムの実測を行い、各吸着質の濃度パルスの移動速度と温度の関係を求めた。また、この実験結果から、吸着等温式のパラメータを決定した。 3.移動層型吸着塔の温度分布の制御法について2つの方法を考案し、実験的に検討した。すなわち、第1の方法では、移動層を軸方向にn分割し、各区間を集中常数系で近似し、各区間への電熱供給量、外界へのヒートロス、区間相互の熱移動、等の関係を連立線形微分方程式で表し、多入力多出力系として制御系を設計した。特に極配置による設計及び非干渉制御を試みた。 もう1つは移動層の温度変化を表現する偏微分方程式をフーリェ変換してモードに分解し、各モード毎に制御系を設計する方法である。 直径の異なる2つの移動層につき、上記の制御を実行してみた。20ケのバンドヒータと、それをコントロールする手製のパワーコントローラをパーソナルコンピュータで連結し上記の制御アルゴリズムを実行してみた。その結果、フーリェ変換を用いる方法は極めて良好な結果を示した。また、n区間に分割する多入力多出力系でも、極配置法は設計が簡単で、しかも制御性能も良好であった。 4.エチレンと二酸化炭素を微量に含む窒素ガスを用いた濃縮の予備実験を行った。その結果、実験条件をうまく設定すれば目標通りの濃縮と分離が行える事が確認できた。しかし、粒子とガスの流動状態及びガスの導入部における乱れ等の影響が大きく、この点を制御することの必要性が認識された。
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