1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550695
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
今石 宣之 東北大, 非水溶液化学研究所, 助手 (60034394)
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Keywords | GaAsのドライエッチング / 光エッチング / 【Br_2】 |
Research Abstract |
GaAsの光化学的ドライエッチングについて実験的検討を行ない下記の結果を得た。実験はバッチ式装置とラジカルビーム型装置について各々行なった。 1.バッチ式ドライエッチング装置による実験結果。 光照射用の石英窓を有する真空装置を作成し、エッチャントとして【Br_2】蒸気を用いるドライエッチングの特性を検討した。その結果、概往の研究よりも著しく低温度(0°〜80℃)でGaAsのエッチングが進行し、光照射によりそのエッチ速度が増大する等有益な結果が見出され、現在GaAsトランジスタの製造に応用を試みている。以下にその詳細を記す。 (1)0°〜80℃の温度域でGaAs薄板を0.01〜0.2Torrの【Br_2】蒸気に接触させると鏡面状のドライエッチングが進行する。50℃以上では75KJ・【mol^(-1)】程度の活性化エネルギー、低温域ではほぼ0KJ・【mol^(-1)】の活性化エネルギー値が得られた。 (2)光照射により低温度域でのエッチング速度が増大する。最も有効な光波長は約470mmであり、必要な光強度は0.1W・【cm^(-2)】程度で暗反応時の約2倍のエッチング速度を得ることが可能である。 (3)AESによる表面組成の分析から、エッチ後80℃でベークした場合、【Br_2】の残留は無く、GaあるいはAsの組成変化は検出されない。 (4)SiN膜をマスク材とした場合、1μm幅のパターンの解像が可能である。(001)面をエッチする場合、結晶癖に依存する異方性エッチング特性を示すことが分った。 2.ラジカルビーム型ドライエッチング装置による実験。 当初作成した装置のエッチ速度が異常に低く、原因追求の結果拡散ポンプ油分子による汚染と分った。ターボ分子ポンプによる排気系を作成し現在実験を継続中である。
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Research Products
(1 results)