1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61560001
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
武田 豊蔵 岩手大, 教育学部, 教授 (80003929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高畑 義人 岩手大学, 教育学部, 講師 (10133894)
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Keywords | アブラナ属 / 種間雑種 / 種間雑種の利用 / 形質導入 |
Research Abstract |
1.合成三基六倍体に対する栽培種の交雑和合性;合成三基六倍体のうち、CaC-334((Brassica carinate×B.Campestris)複二倍体))を母本とし、それに一基種B.nigra,B.olera【c!´】e【a!´】,B.campestris,および二基種B.carinata,B.juncea,B.npepusを交雑した結果、組合せにより稔性に差はあるが、すべての組合せで稔性のある雑種種子が得られた。然し父本が一基種の場合と二基種の場合では前者が交雑稔性が低く後者の場合高かった。母本に用いる三基六倍体がCaC-333((Brassica carinata×B.campestris)複二倍体))およびJO-125((Brassica juncea×B.oleracea)複二倍体))の場合も同様であることが明らかになった。父本が一基種の場合交雑稔性が低く、交雑種子による【F_1】養成は難かしいので本年度研究費購入主要備品の実体顕微鏡およびクリーンベンチを用い、胚培養を試み、雑種植物を得る効率が高まった。 2.合成三基六倍体に対する栽培種の戻し交雑による核置換;合成三基六倍体の細胞質を利用する目的で栽培種の戻し交雑を継続し核置換をはかっている。然し【B_2】(Back cross二世代)植物から先の戻し交雑で種子が得にくいので【B_3】(戻し交離三世代)植物は胚培養により、辛うじて得ることができた。【B_3】植物の外観は戻し交雑花粉親に可成りよく似ており、置換型植物が得られる見通しがついた。この場合も、本年度研究費購入の主要備品を用いることで研究を遂行することができた。今後は胚培養のみでなく、試験管内授精を試みることで更に核置換型植物を得る効率を上げ得るかも知れない。 3.合成三基六倍体と関連野生種の交雑;本年度は予備的な実験に終り、【F_1】を得るに至らなかった。然しこの組合せにより、遠縁の種から耐病性等の有用形質導入が見込まれるので継続して研究を進めるため、現在材料植物を養成中である。
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