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1986 Fiscal Year Annual Research Report

酸性鉱山水系およびその周辺土壌における砒素の形態と微生物代謝

Research Project

Project/Area Number 61560069
Research InstitutionIwate University

Principal Investigator

若尾 紀夫  岩手大, 農学部, 助手 (30003784)

Keywords酸性鉱山水素 / 砒素 / 砒素酸化 / 砒素酸化細菌 / 砒素の微生物代謝
Research Abstract

岩手県の旧松尾硫黄硫化鉄鉱山の鉱石および強酸性鉱山水には多量の砒素が含まれ、環境汚染の原因となっている。本研究ではこの地域における砒素の存在量や存在形態、さらに砒素の形態変化に微生物がどのように関与するかについて検討した。
1.砒素の定量法について:一既に砒素といっても多様な形態が考えられるが、ここでは3価および5価の無機の砒素(As【III】,As【V】)を対象にしてその分別定量法(チオナリド法)を検討した。
2.水系における砒素の形態について:鉱石には約0.07%の砒素が含まれる。鉱山地域名所の酸性水(PH2〜4)には、高濃度(2〜13ppm)の砒素が溶存するが、【As^(V)】が大部分を占め砒素酸化率(As【V】/ΣAs,%)は80〜90%を示した。しかし溶存酸素の少ない抗内水では、酸化率は低く(10〜20%)、【As^(III)】が主体であった。3.砒素の形態変化と微生物の関係について:酸性鉱山水中の砒素酸化率は、場所により大きく変動した。特に鉱山水が大量に混入した河川(赤川)では、流下する間に急速な砒素酸化現象が認められた。試水の濾菌処理(0.2μm)、トルエン添加、低温保存により砒素の酸化が阻害されることから、砒素酸化には、微生物活動が密接に関与していると考えられた。
4.砒素酸化細菌の存在と分離について:常法の分離培養、集積培養法により、多数の試水から208菌株の砒素耐性菌(500ppmAs【III】)を分離した。それらの菌株について砒素酸化能の有無を分析した結果、最終的に6菌株の砒素酸化細菌の純粋分離に成功した。
5.今後は、分離した砒素酸化細菌について、分類学的検討、砒素酸化機構の解析等について研究する予定である。

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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