1986 Fiscal Year Annual Research Report
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61560098
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
小埜 和久 広島大, 工学部, 助手 (10144883)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重田 征子 広島大学, 工学部, 助手 (10034381)
岡 智 広島大学, 工学部, 教授 (80034320)
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| Keywords | ダニ喘息 / Dermatophagoides farinae / アフィニティ・カラム / ダニ喘息特異IgG / ダニ喘息特異IgE / 皮内反応 / IgGサブ・クラス / Ig【G_4】 |
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| Research Abstract |
ダニ喘息に重要な役割を演じているDermatophagoides farinae(Df)の抗原成分の分子的性質並びに抗原機能の多様性の実態を明らかにするため、粗ダニ抗原標品(鳥居薬品)を、SDS-PAGEやIEF plateを用いた電気泳動タイトレーションで分析した結果、分子量や酸性度を異にする種々の糖蛋白質成分から成り立っていた。また、この標品(約20μg)は、種々の抗原成分(約100種類)に分かれることに加えて、各々の成分が微量であったので、ダニ虫体の大量飼育を行い、ダニ喘息患者の特異IgE及びIgGと強く反応する主要抗原成分としてDf1画分を得た。次に、これを固定化したアフィニティカラムにより、特異IgG抗体を取得し、そのサブ・クラスの構成を決定した。
大量飼育したダニ培養基から、PBSで抗原成分を抽出し、ダニ喘息患者血清を硫安分画後、anti-humanIgGカラムで部分精製したIgGと粗ダニ抗原標品で免疫したマウス血清のIgsでモニター下に、HPLCで分画したところ、主要な抗原成分を含む画分としてDf1画分を得た。また、anti-humanIgEカラムで分画したIgEではモニター出来なかったので、ダニ喘息患者の皮内反応でモニターしたところ、同じ画分に主要なダニ・アレルゲン成分も含まれていた。
Df1画分のアミノ基修飾の予備実験で、抗原性に変化がなかったので、アミノ基で架橋した抗原(Df1)固定化アフィニティ・カラムを調製し、これを用いて硫安分画したダニ喘息患者血清から特異IgGの精製を行った。この精製されたIgGのサブ・クラスの構成は、Ig【G_3】とIg【G_4】が主であった。皮内反応陰性であるが特異IgG抗体を所持している健常者血清を、同様に精製したところIg【G_3】が主要なサブ・クラス構成成分であった。両者の比較から、喘息患者では、Ig【G_4】含量が高く、健常者では、Ig【G_3】含量が高いことがわかった。
現在、特異IgGカラムによるDf1画分の再分画と、この抗原に特異的に反応する抗体産生hybridomaを作製中である。
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