1986 Fiscal Year Annual Research Report
微生物酵素により合成したγ-グルタミルペプチドの動物脳における薬理作用機構
Project/Area Number |
61560118
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
熊谷 英彦 京大, 農学部, 助教授 (70027192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 俊博 京都大学, 農学部, 教務職員 (30135553)
山本 憲二 京都大学, 農学部, 助手 (70109049)
立木 隆 京都大学, 農学部, 助手 (60026573)
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Keywords | γ-グルタミルトランスペプチダーゼ / γ-グルタミルドーパ / アストログリオーマC6 |
Research Abstract |
1.E.coli K12株のγ-グルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)欠損株を取得し、GGTをコードする遺伝子(ggt)の染色体遺伝子上の位置を明らかにした。この結果を利用して、大腸菌染色体の遺伝子ライブラリーより、GGT高活性株を選択した。本株は野性株の5倍のGGT活性を示し、これを酵素源とすることにより、10lの培養液から約56倍の精製で50mgのGGT単一標品を得ることができた(収率40%)。 2.このようにして得られたGGT結晶標品を用いて、L-グルタミンとL-ドーパからのγ-グルタミルドーパの酵素合成を試み、その最適条件を検討した。その結果、L-ドーパ,200mM;グルタミン,200mM;NaCl,1M;ビタミンC,50mM;【Na_2】H【PO_4】-NaOH(pH11.0),100mM;GGT,250mU/mlから成る反応液を用いて、30℃で2時間反応させるとき、最大量である140mM(46mg/ml,総量6.18g)のγ-グルタミルドーパを生成せしめることができた。このようにして得たγ-グルタミルドーパをイオン交換カラムクロマトグラフィー等により精製し、絶品1.9g(収率30%)を得た。 3.γ-グルタミルドーパメチルエステルの酵素合成も試みたが、ドーパメチルエステルは、反応液中で加水分解され、そのγ-グルタミル化合物を得ることはできなかった。又γ-グルタミルドーパミンの酵素合成は検討中である。 4.ラット脳由来のアストログリオーマ細胞C6を培養し、インタクトな細胞がGGT活性を有することを明らかにした。また本細胞をパパイン処理した上澄液にGGT活性が存在することを確認した。 5.現在C6細胞を用いて、γ-グルタミルドーパの取り込みについて実験中であり、L-ドーパ取り込みとの比較、L-ドーパ取り込みに対するグルタチオンの添加効果、GGT阻害の影響等について詳細に検討する計画である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hideyuki Suzuki: Journal of Bacteriology. 168. 1325-1331 (1986)
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[Publications] Hideyuki Suzuki: Journal of Bacteriology. 168. 1332-1335 (1986)
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[Publications] 中山玲子: 含硫アミノ酸. 9.
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[Publications] Hideyuki Suzuki: Journal of Bacteriology.
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[Publications] Hiroshi Ichinose: Journal of Neurochemistry.