1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61560256
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
軽部 重太郎 茨城大, 農学部, 助教授 (10007768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中石 克也 茨城大学, 農学部, 助手 (40180236)
安富 六郎 茨城大学, 農学部, 教授 (10011892)
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Keywords | 火山灰土 / アロフェン / 土壌コロイド / 風乾 / 土壌構造 |
Research Abstract |
火山灰土の物理・工学性にかかわる種々の問題点を、本研究の目的に照らして再整理しながら、特に次の点に重点を置いて研究を進めた。 1.火山灰土の物理・工学的性質は、風乾処理によって著しく変化するが、そのときアロフェンの物理化学的性質がどのように変化するかを検討した。その方法は、生土と風乾度からストークス径90mm以下のコロイド成分(アロフェン)を採取し、その分散凝集挙動をpHを変えて追跡して行った。追跡の方法は次の2つによった。 (1)比濁法:試料濃度の関係から、透過光を用いて比濁測定を行った。生土と風乾土から採取したアロフェンは、pHによる変化はパラレルであるが、全域で風乾土の濁度が生土のそれよりも低く出た。これは、風乾土のドメイン(の粒子量)の方が小さいか、または風乾によって脱色(鉄の色がやや薄くなった?)したかのどちらかであると考えられた。 (2)粘度測定:毛細管粘度計を用いて、(1)と同じ試料の相対粘度を測定した。 この場合もpHによる変化はほぼパラレルであり、全般に風乾土の方がやや相対粘度が低く出た。これから、風乾土のドメイン(粒子量)の方が生土のそれよりも小さくなることが予想された。 以上の2つの実験結果から、風乾すると90mm以下のアロフェンの性質も変化することが確認された。今後は、この内容を明らかにすると共に、さらに粒径の小さなものについても確めていきたい。 2.火山灰土に多量に含まれる活性アルミニウムが構造形成に及ぼす効果を知るために、非火山灰質粘性土にアルミニウムイオン(ヒドロキシアルミニウム)を加えてベーンせん断強度を測定した。そして、力学性から見たヒドロキシアルミニウムの構造形成効果・機能を考察した。
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Research Products
(1 results)