1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61560275
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
林 尚孝 茨城大, 農学部, 教授 (10007669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森泉 昭治 茨城大学, 農学部附属農場, 助手 (80007682)
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Keywords | ロータリ耕うん / 土壌の物理性 / 層別土塊分布 / 採土サンプラ / 砕土性 / 反転性 / 電気伝導度 / 土壌硬土 |
Research Abstract |
1.層別土塊分布に関する研究:(1)層別採土サンプラの最適形状について検討したが、未耕土ではほとんど問題がなかった。しかし、耕うん後の柔らかな土壌では問題があり、次年度検討する。(2)篩の目開き体系は、土塊分布を簡単な関数で表現できれば、等差数列でも等比数列でもかまわない。したがって、等比数列を採用した方が広い範囲を少ない篩の数でカバーでき有利である。(3)土塊分布の近似式として、Rosin-Rammler、gaudin-Shumann対数正規分布、ワイブル分布(m=0.5、1.0、2.0)について検討した。水田または畑、あるいは沖積層又は洪積層により適合度が異なる結果を得た。ワイブル分布を用いることによりあらゆる場合に対応できることが明らかにされた。 2.反転性に関する研究:塩化カリを未耕土表面に散布し、耕うん前後の電気伝導度の変化を測定することにより、反転性を判別することに成功した。(1)アップカットロータリとダウンカットロータリの反転性の違いを検出し、(2)耕うんの進行方向前後への土塊の飛散状況もトレースできた。(3)従来の埋没法や着色法にくらべて実験が簡単であり、(4)炎色反応を利用したイオンの追跡より電気伝導度法の方が合理的であることを明らかにした。(5)検討の結果、蛍光剤散布法は実験上の難点が多く、電気伝導度法の方が実用的であるとの結論となった。(6)今後の課題は、土壌表面への簡便な散布法を開発することである。 3.深耕ロータリに関する資料蒐集:(1)ヤマトイモおよびナガイモに関し調査を行い、土質による土壌硬度の変化の相違がきわめて大きいことが明らかになった。(2)十和田地区の黒ボクでは土塊分布の概念が成立しないような例が見られた。4.今後の課題 土質,水分,耕うん法により土塊分布,反転性,硬度などの様態が大きく変ることが明らかとなったので少なくとも来年度は関東地方の圃場における耕うんについて土壌の物理性評価について明らかにしたい。
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[Publications] 林尚孝,森泉昭治: 農業機械学会誌.
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[Publications] 林尚孝,森泉昭治: 農業機械学会誌.
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