1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61560277
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡本 嗣男 東大, 農学部, 助教授 (40031215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木谷 収 東京大学, 農学部, 教授 (00024539)
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Keywords | 農業ロボット / 超音波 / 非接触センサ / センサフィードバック |
Research Abstract |
野菜の幼苗のように軟弱で複雑な構造をした植物体を、ロボットを使って取り扱う場合、極めて高精度の制御が要求される。ロボットの指でウリ科の接き木苗を把持するような場合には、センサフィードバック方式で制御する方法が有効である。本年度の研究では、ロボットの指先を対象物の苗木に誘導するための方法として超音波の反射エコーを利用した物体認識と距離計測について実験した。この方法は、小型軽量のセンサで、比較的広い範囲に存在する物体を非接触で測定できるため、ロボットの視覚センサの一部として使用するのが効果的である。パルスエコー反射時間を利用した方法でもゼロクロス点測距方式のように信号処理を工夫することにより0.1〜0.2mm程度の精度でセンサと対象物間の距離測定ができた。これを2次元画情報と組み合わせることにより能率の良い3次元的アプローチが可能となる。実験に用いた超音波受波器は、市販のセラミックバイモルフ型振動子で、その中心周波数が40KHzのものである。40KHzの発信波を100μs幅のパルスで変調して送波器より送信されたパルス状送信波は対象物に当たった後、反射して受波器に到達する。送波器と受波器はそれぞれのビーム方向を平行に30mmの距離だけ離して置いた。受波器で受信した反射エコー信号波形は増幅器(200倍)を経た後、高速A/D変換され、コンピュータのメモリに記憶される。送信波が発信されてから反射エコーが受波器に受信されるまでの経過時間(反射時間)を測定すれば、超音波の空気中での音速が既知であるので、超音波の反射経路長を求めることが出来る。反射時間は、受信波形が負から正の方向へゼロと交差する最初の点をA/D変換データより内挿して求めた上1波長分の補正を行った。接き木や挿し木の苗木を想定して直径2〜5mmのプラスティック丸棒を資料として測定した結果、350mm以下の距離範囲では極めて正確な検出が可能であった。
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Research Products
(2 results)