1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61560285
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐原 伝三 筑大, 農林工学系, 助教授 (30015664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 忠雄 北里大学, 獣医畜産学部, 教授 (70091882)
山口 智治 筑波大学, 農林工学系, 講師 (40015839)
相原 良安 筑波大学, 農林工学系, 教授 (30009310)
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Keywords | 乳房汚染 / ボロ出し作業 / 乳房清拭作業 / 糞尿溝 |
Research Abstract |
乳牛舎の舎内環境のうちでも、温度環境と牛床環境の違いが、乳房の汚染にどのように影響を与えているかを現地調査とモデル実験で研究した。調査対象農家は、茨城県畑作地帯の図に示す糞尿溝の異なる三酪農家であった。温度環境の影響をみるために、B農家の冬期の2月と夏期の8月の作業時間を測定した。乳房汚染に最も関係のあるボロ出し作業時間と乳房清拭作業時間には変化はほとんど見られなかったが、冬期に、窓の開閉と言う舎内整備作業と、給与飼料が青刈からサイレージになり青刈を調整する作業がなくなる時間に少しの変化がみられた。牛床環境すなわち牛床構造の影響も、ボロ出しと乳房清拭の作業時間より検討した。ボロ出し作業における1頭1回当り平均所要時間は、A農家は30.0秒、B農家は36.3秒、C農家は71.2秒、また、乳房清拭では、A農家は17.1秒、B農家は35.5秒、C農家は80.0秒とAB、Cの順に多くの時間を要していることが判った。次に、調査農家とほぼ同じ糞尿溝を筑波大学農林技術センターの乳牛舎に作り、ボロ出しと乳房清拭の作業時間および乳房汚染度を測定した。これらの作業時間からも、A、B、Cの順に時間を要していることが判った。また、COD値を用いた汚染度も同じ順位であった。 すなわち、乳牛舎環境のうち、温度環境は乳房汚染にほとんど影響をおよぼしてはいないが、牛床構造はボロ出しと乳房清拭の作業時間および乳房汚染度とも同じような傾向が得られたことから、乳房汚染にすくなからず影響をおよぼしていることが判った。
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Research Products
(1 results)