1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61560286
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藏田 憲次 東大, 農学部, 助教授 (90161736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本條 毅 東京大学, 農学部, 助手 (60173655)
高倉 直 東京大学, 農学部, 教授 (50011929)
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Keywords | 知識工学 / 帰納的推論 / 作物管理 / 自動制御 |
Research Abstract |
農家の作物管理には、経験や勘に頼っている部分が多くある。また、そのような方法で実績をあげている農家も多い。一方、施設園芸を中心にして、作物管理のためにコンピューの導入が進められている。温室内部環境のコンピュータ制御は、すでに多くの実績をあげており、省力化に大きく貢献しているといえよう。今後の日本農業の将来を考えると、省力化を中心としたコンピュータによる自動化は、さらに進展するものと思われる。 農家の経験や勘に基づく管理は、主に作物の状態や気象等を目でみ、肌で感じて行われていると考えられる。本研究の最終目標は、個々の農家の温室管理の原則をコンピュータに移植し、管理の自動化を行うシステムを開発することである。そのためには、農家の行っている判断、決定等の原則を、実際の管理の場面から抽出する必要がある。それらの原則は、数式では表現できないものであろう。本研究では、そのための知識工学の一分野である帰納的推論の方法を適用する。 本年度は、主に帰納的推論のソフトウェアの開発と取組んだ。農家の行動は機械のように正確なものでなく、多くの"雑音"を含んでいると考えられる。多くの"雑音"の中から原則を抽出する帰納的推論に関する研究事例は極めて少ない。そこで、有効な帰納的推論の方法に関して、試行錯誤的に試験した。そのなかから、本研究の目的に適した方法に関して、知見が集積されつつある。また、開発したソフオウェアの検証用の水耕栽培装置を完成した。 今後は、ソフトウェアに改良を加え、作製した水耕栽培装置を使用して、実際の場面で実証試験を行う予定である。実証試験を通じて明らかとなったソフトウェアの改良点を改良し。より完成度の高いものに近づけることが可能となろう。
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Research Products
(1 results)