1986 Fiscal Year Annual Research Report
爆砕処理による木材の構造性炭水化物の飼料価値改善に関する研究
Project/Area Number |
61560303
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮崎 昭 京大, 農学部, 助教授 (80026608)
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Keywords | 木材の飼料化 / 爆砕処理 / 第1胃内微生物 / セルラーゼ活性 / デアミナーゼ活性 / プロテェイナーゼ活性 / ポプラ / シラカバ |
Research Abstract |
ポプラとシラカバを28kg/【cm^2】の条件下で、4分間処理して爆砕物を作成した。それを用いて、めん羊による消化率を求めるため、体照区ではアルファルファ乾草、試験区ではその30%を爆砕したポプラとシラカバにそれぞれ置きかえて、消化試験を実施した。その結果、爆砕処理によって、これらの木材の消化率は改善されて、乾物1kg当たりの可消化エネルギー含量が爆砕ポプラで1.56Mcal,シラカバで1.79Mcalとなった。しかし爆砕材のめん羊による嗜好性はいくぶん悪く、飼料乾物の40%を給与するという当初の計画は個体によって困難なものもいたため、本試験ではそれを30%に変更した。したがって、爆砕物の飼料的利用に際しては、嗜好性の改善について研究することが実用的に重要と考えられた。つぎに爆砕ポプラの給与によって、第1胃内の微生物の炭水化物,蛋白質分解活性がどのような影響をうけるかを検討した。アルファルファ乾草やふすまを主成分とする基礎飼料で飼育されためん羊と、基礎飼料の40%を爆砕ポプラに置きかえためん羊から第1胃内容液を採取し、in vitro条件下でセルロース活性,デアミナーゼ活性およびプロテェイナーゼ活性を調べた。その結果、爆砕ポプラを給与されためん羊の第1胃内容液のセルロース分解能は個体による程度の違いがあったが、34〜46%低下した。またデアミナーゼ活性は48〜60%,プロテェイナーゼ活性は39〜48%低下した。したがって、木材を爆砕して反すう動物に給与すると、消化率は著しく改善されるものの、その一方では、爆砕物無給与時に比較して、反すう胃内微生物によるセルラーゼ,デアミナーゼ,プロテェイナーゼ活性はいくぶん抑制されることが知られた。したがって今後は、このような微生物に対する負の影響が、爆砕物中のどんな成分によってもたらされるのかについて研究することが重要であるように考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Sugiyama: Proc.4th Asian-Australasian Assoc.Anim.Prod.Animal Science Congress. 296 (1987)
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[Publications] T.Togamura: Proc.4th Asian-Australasian Assoc.Anim.Prod.Animal Science Congress. 308 (1987)