1986 Fiscal Year Annual Research Report
単離細胞系による腎膜輸送機構とその病態生化学的研究
Project/Area Number |
61570151
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
三宅 可浩 循病セ, その他, 研究員 (40028353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桃井 京子 国立循環器病センター, 研究所生化学部, 室員 (90174359)
高橋 砂織 国立循環器病センター, 研究所生化学部, 室員 (10142184)
福井 清 国立循環器病センター, 研究所生化学部, 室員 (00175564)
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Keywords | LLC-P【K_1】細胞 / 人尿プロカリクレイン / レニン結合蛋白質 / D-アミノ酸オキシダーゼ / グルコース膜輸送 |
Research Abstract |
人尿からプロカリクレイン及びカリクレインを同時にかつ迅速に純化する方法を開発した。両標品ともSDS-ゲル電気泳動上単一であり、プロカリクレインは完全に不活性で、N末端に7-アミノ酸残基からなるプロペプチドを有することが明らかとなった。また、活性化の機構を検討するために、トリプシンを活性化酵素のモデルとして用い検討を加えた。プロカリクレインに対するトリプシンの作用は特異的であり、Arg(7)-Ile(8)が速かに水解され活性化された。その後 Arg(87)-Gln(88)が徐々に水解され、豚膵カリクレインに見られているように2本鎖カリクレインとなった。このものは1本鎖カリクレインに比して活性が高いことも判明した。 レニン及びレニン結合蛋白質(RnBP)の腎内組織局在性を蛍光杭体法により検討した。すでによく知られているように、レニンが傍糸球体細胞に局在していることが観察されたが、RnBPについては、ウサギ腎臓から精製した標品を羊に注射して得た杭羊杭血清でウサギ腎組織におけるRnBPの局在性をしらべたが、局在性は不明瞭であり、今後さらに詳細な検討を必要とするものであった。 腎尿細管由来の樹立細胞系であるLLC-P【K_1】細胞のグルコース取リ込みに対するD-プロパルギルグリシン(D-PG)の作用について、LLC-P【K_1】 細胞にも存在するD-アミノ酸オキシダーゼ(DAO)を豚腎から精製し、1夜D-PGと反応させ、除蛋白後反応生成物を逆相クロマトグラフィーで分離した。320nmでモニターした溶出液の1分画が〔【^(14)C】〕-α-メチルグルコシドのLLC-P【K_1】細胞内への取込みを約95%阻害し、NMR による分析で、この成分が2-アミノ-4-ヒドロキシ-2,4-ペンタジエノエート-γ-ラクトンであることが強く示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kyoko Momoi;Kiyoshi Fukui;Toshio Yamano;Yoshihiro Miyake: Toxicology letters. 31. 34 (1986)
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[Publications] Akiko Irie;Saori Takahashi;Yoshiaki Katayama;Keiichi Ito;Yoshihiro Miyake: Biochemistry International. 13. 375-382 (1986)
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[Publications] Saori Takahashi;Akiko Irie;Yoshiaki Katayama;Keiichi Ito;Yoshihiro Miyake: Biochemistry International. 14. 467-474 (1987)