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1986 Fiscal Year Annual Research Report

Entamoebaのシスト形成に関する研究

Research Project

Project/Area Number 61570192
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

川本 文彦  名大, 医学部, 講師 (40115556)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤岡 寿  名古屋大学, 医学部, 助手 (90165358)
須藤 千春  名古屋大学, 医学部, 助教授 (20109333)
KeywordsEntamoeba / シスト形成機構 / 減数分裂 / CAMP / ras gene
Research Abstract

Entamoebaのシスト形成機構を明らかにするため、主として蛇の病原性アメーバE.invadensを用いて検討し、以下の結果を得た。
1.栄養増殖中のG2期細胞をシスト形成倍地に移すと、一度細胞分裂を行ない、次いでDNA合成と2回の核分裂を経て、四核の成熟シストになることが判明した。DNAフルオロメトリーでは、【G^2】期細胞(栄養型),末成熟-核シストおよび成熟シストの全DNA量は、共に4Cの値を示し、成熟シストの一核は1Cであった。また、DAPI染色による調査では、染色体様構造が末成熟シストでは10本、成熟シストでは5本観察された。これらの結果は、減数分裂の存在を示唆している。電顕観察では、分裂時に三層のキネトコア様特異構造が新たに見出されたが、減数分裂の指標とされるシナプトネーマ構造はまだ見付かっていない。今後も、シスト形成倍地中での経時的な変化を電顕により検討し更にキネトコア数を測定することにより染色体数も明確にしたい。
2.シスト形成過程における細胞内情報伝達因子の関与について調査したところ、CAMP依存性ホスホジエステラーゼの活性化因子であるイミダゾールや塩化アンモニウムにより、シスト形成が著しく阻害され、シスト形成がCAMPによって正の制御を受けるものと考えられた。一方、プロティンキナーゼCの活性化因子であるTPAにより強い阻害が認められたことから、【Ca^(2+)】-プロティンキナーゼC系による負の制御が示唆された。今後は、CAMP量、アデニル酸サイクレース活性の変動やシスト形成能のない赤痢アメーバ倍養株におけるCAMPの役割について検討したい。
3.CAMPによる制御が予測されたことから、ヒトのC-H-ras遺伝子をプローブとしてサザンハイブリダイゼーションを行ったところ、少なくとも2本のras相同遺伝子の存在が確認された。現在、これらの相同遺伝子の性状とクローニングについて検討中である。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 川本文彦: 日本寄生虫学雑誌. 36(補). 9 (1987)

  • [Publications] 川本文彦: 日本寄生虫学雑誌. 36(増). 42 (1987)

  • [Publications] 川本文彦: "新医学微生物学入門 第8章原虫学" 朝倉書店,

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Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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