1986 Fiscal Year Annual Research Report
カンジタ症の動物実験モデルを用いての感染防御機構の解析
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61570202
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
三上 襄 千葉大, 生物活性研究所, 助教授 (40092100)
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Keywords | レンチナン / レバミゾール / 免疫増強物質 / カンジダ感染 / 感染防御効果 / インターフェロン |
Research Abstract |
マウスのカンジダの菌血症モデルを用いて、すでにヒト癌に対する治療剤として臨庄的に用いられている免疫増強物質(BRM)について、感染に対する防御効果を検討した。その結果、ピシバニール,クレスチン以外にレンチナン,レバミゾール等において、カンジダの感染前のみならず、感染後の投与においても強い延命効果が観察された。しかし、同時に用いたLps,Lipid Aにおいては その効果は弱かった。これらBRMについて、カンジダ感染に対するエフェクターの解析をマクロファージ,NK細胞,多形核白血球等について進めた結果、特にインターフェロンの関与が強く示唆された。そこで組み換え型インターフェロンを用いて、そのカンジダ感染に対する防御効果を検討した結果、特にインターフェロンα(A/D)は、カンジダの感染前後(感染前後1日)に投与した時(静脈内投与において)、強い延命効果を示すことが明らかとなった。これらBRM,特にレンチナン,レバミゾール,Lps及びLipid Aについて、そのインターフェロン産生能及びNK活性を検討討した結果、レバミゾールにおいて、いずれも強い活性が観察されたが、同じ強いカンジダ感染に対する防御効果を示したレンチナンにおいても、ほとんどインターフェロン活性が観察できなかった。これらの実験結果より、レバミゾール等のBRMにおいては、その産生するインターフェロンが重要な役割を果すが、レンチナン等においては、他のファクターが関与することが強く示唆された。
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Research Products
(1 results)