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1987 Fiscal Year Annual Research Report

エンドトキシンショックの予後を支配する播種性血管内凝固の発症機作の解明:マクロファージ, 顆粒球由来の組織因子活性

Research Project

Project/Area Number 61570214
Research InstitutionIwate Medical University

Principal Investigator

平田 陸正  岩手医科大学, 医学部, 講師 (20048359)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 角田 伸子  岩手医科大学, 医学部, 助手 (90128926)
吉田 昌男  岩手医科大学, 医学部, 教授 (50048229)
Keywordsエンドトキシンショック / 播種性血管内凝固 / 顆粒球 / マクロファージ / 組織因子 / 塩基性蛋白 / 抗凝固活性 / 抗菌活性
Research Abstract

内毒素(LPS)による播種性血管内凝固(DIC)発症の機作を解明する目的で(1)内毒素血症時の骨髄細胞の組織因子(TF)活性の測定と(2)抗凝固活性をもつ顆粒球由来の塩基性蛋白(CAP)について検討し以下の成果を得た.
1.TF活性:京大・霊長研での共同利用研究によるもので, 対象群2頭, LPS投与群(E,col;LPS,1mg/kg,i.V)7頭の計9頭のニホンザルを用いた. TF活性は凝固法と合成基質法の2方法で測定した.
(1)LPS投与群のうち5頭に骨髄内顆粒球画分のTF活性亢進がみられ対照群に比し凝固法で6〜12倍に, 合成基質法でも6〜44倍に高まった.
(2)ニホンザルにおいてもマウスの成績と同様にTFは細胞膜画分に存在した.
(3)骨髄, 脾の単核球画分のTF活性も亢進したが, 未梢血単核球では対照と差がなかった.
2.CAPの活性:(1)CAPはLPSとの結合性をもち抗凝固活性, 抗菌活性などを示した.
(2)CAPの抗菌活性は, CAPとLPSとの結合の最適条件下, すなわち, 低イオン強度のとき高かった.
(3)CAPをあらかじめRe,S型菌と処理すると, LPS結合性, 抗菌, 抗凝固のすべての活性が消失した.
(4)これら3つの活性はCAPとS,Re-LPS, リピドAとのインキュベーションによっても抑制された.
(5)CAPとLPSとの結合性は, LPSをあらかじめ抗LPS血清とインキュベートした場合でも影響されなかった.
(6)CAPはヘパリンとも結合し, その結果CAPのすべての活性が抑制された. この結合は可逆的であり, これを利用してヘパリンーセファロースでCAPを精製中である. 内毒素性DIC発症に細胞膜由来のTFが重要であることがサルの実験からも強く示唆された. 一方, CAPは抵菌活性, LPSとの結合およびその無毒化, さらに抗凝固活性などを有していることから, CAPは感染症におけるDIL発症におけるDIC発症に対して生体防御の役割をもっているものと考えられる.

  • Research Products

    (5 results)

All Other

All Publications (5 results)

  • [Publications] 平田陸正, 吉田昌男: 日本細菌学雑誌. 42. 431 (1987)

  • [Publications] 角田伸子, 平田陸正, 吉田昌男: 日本細菌学雑誌. 42. 425 (1987)

  • [Publications] 角田伸子, 平田陸正, 吉田昌男: 血液と脈管. 18. 486-488 (1987)

  • [Publications] 平田陸正, 角田伸子, 吉田昌男: 血液と脈管. 18. 592-594 (1987)

  • [Publications] 平田陸正, 角田伸子, 稲田捷也, 吉田昌男: 日本細菌学雑誌. 43. 141 (1988)

URL: 

Published: 1989-03-20   Modified: 2016-04-21  

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