1988 Fiscal Year Annual Research Report
風疹ウイルス構成タンパク質の生物学的性状に関する研究
Project/Area Number |
61570232
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Research Institution | National Institute of Health |
Principal Investigator |
松野 哲也 国立予防衛生研究所, 麻疹ウイルス部, 厚生技官・室長 (30109970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海野 幸子 国立予防衛生研究所, 麻疹ウイルス部・厚生技官, 主任研究官 (00223595)
加藤 茂孝 国立予防衛生研究所, 麻疹ウイルス部・厚生技官, 主任研究官 (20211162)
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Research Abstract |
ポリエチレングリコールを用いず遠心のみで濃縮したウイルスを頻回免疫して得た51種の抗体の性状を調べた。 免疫沈降反応で細胞成分や分子量26Kの未知の蛋白と反応する抗体が多く、ウイルス特異性が確認出来た抗体は7種で全てE1と反応した。それらの認識抗原部位や生物活性及び未同定の抗体の性状について更に解析を続けている。現在迄の所、反応性の強いE2抗体や、高い中和活性を有する抗体が得られてない為本年度の研究課題である抗体を用いたウイルス構成蛋白の性状と機能の解析に着手出来なかった。 他方、風疹ウイルス感染細胞から抗原の一部が失われている可能性について調べた。感染細胞の培養液に庶糖密度勾配遠心法によりウイルス粒子とは明らかに異なる沈降係数を示す分子量42Kの蛋白質が認められ抗E1単クローン抗体との反応性からE1と同定された。E1の分子量が58Kであることからこの42Kの蛋白は蛋白分解酵素によりE1の一部が切られ培養液中へ遊離したものと考えられた。
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Research Products
(2 results)