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1986 Fiscal Year Annual Research Report

含硫アミノ酸を中心とする食質による動脈硬化性疾患の予防(SHRSPを用いて)

Research Project

Project/Area Number 61570266
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

笹川 祐成  近大, 医学部, 教授 (80088517)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西川 友世  近畿大学, 医学部衛生学, 助手 (30172638)
小川 博  近畿大学, 医学部衛生学, 講師 (00133546)
Keywords脳卒中易発性高血圧自然発症ラット / 高脂肪・高コレステロール食 / タウリン / リポ蛋白 / アポ蛋白
Research Abstract

我々は、食質による動脈硬化性疾患の予防を志向して、脂質代謝の研究を進めている。本年度は、高脂肪・高コレステロール食(HFC食)を負荷し、反応性高脂血症を誘導した脳卒中易発性高血圧自然発症ラット(SHRSP)を用い、そのリポおよびアポ蛋白の動態を改善する方向に導くことを目的とし、食質として生体内含硫アミノ酸の一種であるタウリン(Tau)を選び、Tauの脂質代謝改善作用を検討した。Tauは飲水とともに与えることとし、3%Tau含有水道水を飼料(HFC食)とともに6週間自由摂取させた。対照として、SHRSPが由来したKyo:Wistarラット(WKY)を用い、同様な負荷実験を行った。血清よりの各リポ蛋白分画の分離は、段階的密度勾配超遠心法により行った。血清ならびに各リポ蛋白分画のコレステロール(CH)は、市販のKit(酵素法)にて、アポ蛋白類は、免疫電気泳動法にて定量した。HFC食投与により血清総CHは急上昇するが、Tau併用投与によりその上昇が顕著に抑制された。特にSHRSPの場合、血清apoA-Iの上昇とapoE減少を伴った総CHの劇的な減少が観察された(148±11vs197±6in WKY,81±4vs208±21in SHRSP:mg/dl)。SHRSPの場合、これは超低比重リポ蛋白(VLDL)、中間比重リポ蛋白(IDL)そして低比重リポ蛋白(LDL)分画におけるapoB上昇抑制を伴ったCH含量の低下に基づいていた。更に、高比重リポ蛋白(HDL)分画は、apoA-I減少抑制により若干の回復はみられるが、apoEは大きく減少したままであった。WKYの場合も各リポ蛋白分画は、SHRSPと類似した変動を示したが、VLDL,IDL,LDL分画における改善の程度はむしろ低かった。しかし、HDL分画はapoE含量の減少抑制がみられ、HDLの回復の度合が大きくみられた。以上のことから、Tauは、SHRSPの場合のようなβ-リポ蛋白増加に起因する高脂血症により有効と考えられ、その作用機序としては、肝臓におけるβ-リポ蛋白合成分泌抑制が示唆されるが、更に詳細な検討が必要と考える。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 小川博,西川友世,笹川祐成: 日本公衛誌. 33. 442 (1986)

  • [Publications] Ogawa,H.;Nishikawa,T.;Sasagawa,S: Jpn.Heart J.28. (1987)

URL: 

Published: 1988-11-10   Modified: 2016-04-21  

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